どんな葬儀で伝えますか?大切な人への感謝の気持ち
最近は「終活」や「ライフエンディング」といった言葉が一般的に使われるようになってきましたが、自分の葬儀をしっかりと準備されている方は、まだまだ少ないようです。
その時、大切な方へ「ありがとう」の気持ちがしっかりと伝わるように。元気なうちに考えておくことが必要です。
葬儀は人生を締めくくるとても重要な儀式です。できればその時、大切な方々へ感謝の気持ちがしっかりと伝わると良いですね。自らの思いを反映させた「ありがとう」の気持ちが伝わる葬儀にするためには、事前に考えておくべきことが幾つかあります。
どんな葬儀にしたい?
一般的な葬儀をはじめ、火葬のみの「直葬」、近親者のみで見送る「家族葬」などがあります。他にも好きな音楽を流したり祭壇を多くの生花で飾ったりと、近年は風習や慣習にとらわれない葬儀ができます。葬儀の形も多様化していますので、自分に合った葬儀をある程度決めておくことをお勧めします。
予算はどのくらい?
一般的な葬儀本体費用は、全国平均で130万円といわれています。そのほか宗教費用やお墓にかかる費用など、葬儀に関わる費用は意外に高額です。あらかじめ予算を決めておくと、どこまでの葬儀ができるのかが明確になり、計画を立てやすくなります。
誰を呼びたい?
家族や親戚のほかにも、これまで歩んできた人生の中ではたくさんの方との関わりがあったことでしょう。久しく連絡を取り合っていない関係でも、自らにとって大切な方がいらっしゃるのではないでしょうか。自分の葬儀に来てほしいと思う方をリストにして、連絡先などを残しておくと良いでしょう。
どこの場所で?
かつては住み慣れた自宅で葬儀を行うことが当たり前でしたが、今は斎場など、どこかの場所を借りることが多くなっています。参列者に来ていただくためにアクセスの良い場所が良いのか、それともご自宅が良いのか、ほかに希望の場所があるのかなど、具体的な場所までは決められなくても、おおよそは決めておくことが大切です。
「家族葬」「直葬」のメリットとデメリット
最近では、「家族葬」や「直葬」など近親者だけでひっそりと行う葬儀を選ぶ方が増えています。葬儀にかかる費用を減らし、周りを気にせず身内だけでじっくりとお別れができるという点では、通常の葬儀に比べてメリットも多くあります。ただし「家族葬」や「直葬」でご留意いただきたいのは、葬儀が終わってからしばらくの間は、お別れをしたかった友人や知人、関係者などがご自宅までお悔みに来られることが想定されることです。落ち着くまでの間、いつ何人来るかわからない来客の対応に、残された家族が大変な思いをする可能性もあります。
残された家族の負担を軽くする事前準備
長い人生の中で「葬儀」は、誕生や結婚と並ぶ大切なライフイベントです。終活やライフエンディングという言葉が一般的になりつつある現在、しっかりと計画・準備をされている方が増えている一方で、ご本人が逝去されてから「葬儀はどうしよう」と慌てるご家族もまだまだ多く見受けられます。ただでさえ動揺する出来事が起こっているにもかかわらず、短時間でたくさんのことをお決めになり、葬儀を執り行うことになります。また事前の準備がない場合、費用面や形式など想定外になるケースも多く、大変な思いをされることもあります。
当社では、お客さまお一人おひとりの尊厳に共感したサービスを提供するために、お客さまやそのご家族のご不安、ご負担を最小限にする葬儀の事前相談や葬儀社の紹介を承っております。
株式会社ケアサービス 常務取締役
経済産業省 「ライフエンディングステージ創出」委員
富澤 政信(とみざわまさのぶ)