健康・お金・生活

介護保険サービス 生活困難でも3割負担が必要

40歳以上の人は介護保険料を納める義務がありますが、どうしてもその義務が果たせない人もいます。
こういった人の救済方法はないものでしょうか。

生活困難者であっても3割負担に

 要介護1の88歳女性。下肢筋力の低下で歩行が不安定なため転倒を繰り返しており、2年前から手すりや歩行器をレンタルさせていただいております。アパートに独居ですが階下には娘さんがおり、金銭管理も含めて生活全般のお世話を娘さんがみています。しかし、この娘さんには障がいをお持ちの息子さんがおり、娘さん本人も70歳近いため収入がほとんどありません。母親の年金を頼りに生活されてきました。
 介護保険サービスの利用開始時のこと。担当ケアマネジャーから「今まで介護保険の保険料を納めてこられなかったので負担割合が3割になります」と告げられました。つまり、1割負担であれば1000円負担で済むレンタル料が3000円負担になるのです。私は、生活自体がやっとの状態で3割負担は可能なのだろうか?と思いました。
 これまで金銭管理をしてきた娘さんが保険料を納めてこなかったのは、やむにやまれず、そうせざるを得ない事情のようです。ご本人、娘さん、ケアマネジャー、市の担当者で何度も話し合いました。その結果、生活保護の申請は難しく、まずは保険料を納めながら時間の経過をみて市の方で判断することになりました。私たち介護サービス事業者は、「3割負担していただけない場合もあるかも」という覚悟を決めてサービス提供をスタートさせました。

生活困難者に対する救済策を

 あれから2年、先日のサービス担当者会議で「来月から負担割合が1割になります!」という発表がありました。会議の出席者全員「うわぁ~、よかったねぇ」と喜び合いました。
 確かに3割負担分の集金ができない時もありましたが、娘さんは苦しい家計の中でも介護保険料納入優先で支出全般を見直してくれたようで、可能な時にはしっかりと支払ってくださいました。
十分な収入があるのに悪意で介護保険料を納めなかった人に対しては同情の余地はありませんが、納めたくても納められなかったという人は生活するだけで精一杯です。私も見ていてハラハラしましたが、応援せざるを得ませんでした。本当に大変だったと思いますが、「母親の面倒を何とかみたい」というお気持ちでがんばってこられたのだと思います。行政には、公平をきすために介護保険料を納めない人に対して何らかのペナルティーは必要でしょうが、こういう場合の救済策はないものかと思います。

斎藤豊男斎藤豊男(さいとうとよお)
HARS(ハーズ)にいがた株式会社
福祉用具専門相談員 福祉住環境コーディネーター

 

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