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百寿者に学ぶ「健康長寿」のヒケツ-自立して生きるための3つの魔法のことば【最終回】

100歳まで長生きした人「百寿者」を調べると、そこには私たちが見習うべきライフスタイルが見えてきます。
近い将来、多くの人が百寿者として生きる時代が到来する中、その健康長寿のヒケツに迫ります。

人は、重要なことを3つにまとめて話したり聞いたりすると、印象に残りやすいといわれています。これを「マジックナンバー3」といいます。このマジックナンバー3を使って、シニアが自立して生きるための「3つの魔法のことば」をお届けします。

最終回のテーマに関する「魔法のことば」は、次の3つです。

【最終回のテーマ】 百寿者に学ぶ健康長寿のヒケツ
 1.望ましい生活習慣
 2.糖尿病が少ない
 3.前向きな生き方

多幸感を持って生きている

日本人の平均寿命は延び続け、寿命は長いが多くは寝たきりで、健康寿命が短いという問題を抱えています。100歳以上の高齢者(百寿者)の数は、この半世紀で300倍に激増し、6万人を突破しました。
近い将来、多くの人が百寿者として生きる時代が到来する中、注目を集めている百寿者の研究結果があります。それは80~90歳代を境に、今の暮らしを肯定的に捉える感情や人生への満足感が高まるという、「老年的超越(ろうねんてきちょうえつ)」とよばれる現象です。さらに百寿者は、想像以上に「多幸感」を持って豊かな精神世界に生きていることもわかり、これまでの「老い」の常識が次々と覆され始めています。
老年的超越や老年的多幸感がどのようにして起こるのかについては明らかではありませんが、動脈硬化や糖尿病を抑制する働きのあるホルモン「アデポネクチン」の関与が示唆されています。

糖尿病の人が少ない

百寿者研究会が2000年から2004年にわたって500人以上の百寿者を対象に行った調査によると、視聴覚障がいはあるものの自立している元気な百寿者は約18%いました。その中でも栄養状態の良い人を調べると、貧血傾向が少ない、炎症反応が低い、認知機能が高いことがわかりました。栄養状態が良いということは、嚥下(えんげ)機能(飲み込む力)が保たれており、きちんと食べられることを意味しています。炎症反応が低いのは、風邪などの感染症にかかっていないということです。この2つは、年齢が高くなるほど健康維持には重要になってきます。
また肥満の人はおらず、喫煙習慣のある人が少ないのも特徴です。
病歴調査では、高血圧、骨折、白内障の順で多く、脳卒中やがんを生き延びた人もいました。97%が慢性疾患を持っている、または過去に病気にかかったことがあり、脳卒中やがんは男性に多く、骨折は女性に多かったそうです。
特に注目すべきは、糖尿病の人は高齢者平均の15%に対し、百寿者では6%と少なかったことです。超高齢者ほど糖尿病が少ない傾向は、世界中の調査で確認されています。さらに長寿と遺伝の関係の調査では、長寿かどうかは遺伝子だけで決まるものではなく、さまざまな要因が絡み合って決まると考えられています。

人生を肯定的に捉える

百寿者の生き方の特徴は、依存心が低く、人生を肯定的に捉える性格の持ち主が多いようです。
「将来に不安を感じない」人の割合は約8割近くで、「寂しいと思うことがない」「無力と感じることがない」といった精神的に良い状態にある人は約6割を占めました。
趣味の内容は男女共、テレビ・ビデオ鑑賞、読書、教養、音楽・カラオケが多く、女性では和裁や編物といった手作業が最も多かったそうです。 夢や希望、生きがいを持つ人も多く、生きがいの内容で最も多かったのが「家族」、次いで「健康で楽しく過ごすこと」、そのほかは「前向きな気持ち」に関連するものでした。
以上のような100歳まで長生きした人の生活習慣や気持ちの在り方は、結果的かもしれませんが、望ましいものであるといえるでしょう。
私たちもこうした百寿者のライフスタイルを見習って、健康で長生きしたいものです。

【最終回のまとめ】
健康長寿のヒケツは、しっかり食べて適度な運動、肥満と感染症に注意する、喫煙をしないなどの望ましい生活習慣と、人生を肯定的に捉える生き方にありました。

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森惟明(もりこれあき) 高知大学 名誉教授

森惟明(もりこれあき)
高知大学 名誉教授

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