12カ月で身につける健康リテラシー➆「セカンドオピニオン」って何ですか?

健康と美容

「健康リテラシー」は人生100年時代をより良く生き抜くためには欠かせないスキルです。
知っているようで知らない病気や医療の疑問に、3人の先生が月替わりで易しく回答してくれます。

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森惟明先生

「セカンドオピニオン」(Second Opinion)とは、現在診療を受けている担当医とは別の医師が出す「第2の意見」のことです。セカンドオピニオンを受けることにより、患者さんが納得のいく治療法を選択することができるようになります。ただし、複数の医師の見解を聞く場合、どれを選べば良いかがわからなくなってしまわないように、担当医の意見(ファーストオピニオン)を十分に理解しておくことが大切です。

●今月教えてくれる先生
森惟明(もりこれあき)先生
高知大学名誉教授

まずは、かかりつけ医を持とう

 昔とは違い、誰しも病気になったときには主体的・能動的に治療を選択しなければならない場面が増えてきました。
インターネットで様々な医学情報が簡単に得られる時代となりましたが、「生兵法はケガのもと」です。医療のプロである医師の意見がやはり最も重要です。特定の疾患の専門医ではなくてもいいので、日頃から患者さんの体質や病歴、健康状態、介助の状況などを把握し、親身になってくれる頼りがいのある「かかりつけ医」を身近に持ちましょう。かかりつけ医とは、基本的にはクリニック(病床数20床未満)の医師のことを指します。日本医師会では、かかりつけ医を「なんでも相談できる上、最新の医療情報を熟知して、必要なときには専門医、専門医療機関を紹介でき、身近で頼りになる地域医療、保健、福祉を担う総合的な能力を有する医師」と定義しています。
医療機関は機能分化が進んでおり、「1次医療機関」(かかりつけ医)で対応できない疾患は、かかりつけ医からの紹介状を携えて入院治療レベルを担う「2次医療機関」、あるいは特別治療が必要な病気を担当する「3次医療機関」を受診することが勧められます。その際、どの2次医療機関を受診するかの道案内をかかりつけ医が担うことで、より適切な専門医にたどりつくことができるのです。

病気への理解を深めるために

 最近は、自分の手元で「ワンストップ判断」するよりも、「より的確な診断や治療ができる医師に任せた方が誤診やミスも減る」という考え方が、医療従事者の間でも主流になっています。
治療法の全てを一人の医師が把握しているとは限りません。また、医師や医療機関によって患者さんに提供すべきと考える治療が異なったり、提供できる医療内容に違いがあったりする場合もあります。
患者さん側からしても、たとえ、かかりつけ医に紹介してもらった専門医であっても、説明された診断や治療方針について納得のいかないことがあるかもしれませんし、別の治療法はないのかと思う場合もあるでしょう。そのような際にセカンドオピニオンを受けることで、担当医の意見を別の角度からも検討することができます。もしもセカンドオピニオンが同じ診断治療方針であったとしても、患者さんは病気に対する理解をより深めることができます。

セカンドオピニオンを受けるには

 現在の担当医にセカンドオピニオンを受けたい旨を伝え、紹介状(診療情報提供書)と一緒に各種検査データを準備してもらう必要があります。
また、セカンドオピニオンを受けるときに伝えたいこと、訊きたいことを整理し、自分の病気の経過と質問事項をメモしてから行くと、時間を効果的に使えます。できるだけ信頼できる人に同行してもらうと良いでしょう。その際に、予めセカンドオピニオンの目的や、これまでの担当医の説明内容について、もう一度確認しておきましょう。
セカンドオピニオンを受けたら、現在の担当医に伝えたうえで、これからの治療法について再度相談しましょう。場合により治療はセカンドオピニオン先の病院で行うこともあるかもしれません。
担当医との関係を心配してセカンドオピニオンを受けることを言い出せない、という方も多いのですが、基本的に心配する必要はありません。とくに難しい病気治療の場合はなおさらですが、そうでない病気の場合でも、納得がいく治療を選択するためにはセカンドオピニオンが前提となるからです。無断で他の医療機関を受診すると、むしろその後の治療方針決定が困難になることもあるので、担当医に相談した上で行動しましょう。
治療を行うには患者さんと医師との間で信頼関係が必要です。自身の気持ちを医師に素直に伝え、通じ合う人間関係を構築していくことが望ましいといえます。

 

 

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