1年で脳をイキイキ!認知症予防のための12カ月チャレンジ

健康と美容

最近もの忘れが増えた。こんなこと、ありませんか? 脳は使わなければ衰えていきます。このコラムでは脳をすこやかに保つための方法を、3人の先生が12回にわたって教えてくれます。ぜひチャレンジして、12カ月で認知症リスクを減らす生活習慣を身につけましょう。

●今月教えてくれる先生
梶川博(かじわらひろし)先生
医師、医学博士、認知症サポート医医療法人翠清会 梶川病院 会長
日本脳神経外科学会・日本脳卒中学会認定専門医

チャレンジ⑪ロコモを予防しよう!

「ロコトレ(ロコモーショントレーニング)」を毎日続けましょう。ロコトレにはたった2つの運動しかありません。
1「片脚立ち」でバランス能力をつけます。手すりなどにつかまり、片脚を床につかない程度に上げます。
2「スクワット」で下肢の筋力をつけます。脚を肩幅に広げて立ち、お尻を後ろに引くように、2〜3秒間かけてゆっくりとひざを曲げ、ゆっくりと元に戻ります。この動作がきつい場合は、椅子に腰かけた状態で机に手をついて、立ち座りの動作を繰り返します。5~6回で1セット、1日3セット行います。左右とも1分間で1セット、1日3セット行います。
ロコモを予防するには、筋肉をつくる「たんぱく質」、骨をつくる「カルシウム」のほか、エネルギー源となる「炭水化物」や「脂質」もしっかりとることが大切です。体はエネルギーが不足すると、筋肉を構成する「たんぱく質」を使ってエネルギーを生み出そうとするためです。偏らずバランスよくしっかりと食べて、ロコモに負けない体づくりをしましょう。
関節や骨などに違和感があるときは速やかに整形外科を受診し、適切なリハビリテーションや治療を続けましょう。痛みやしびれがあると動きたくなくて安静にしがちですが、運動不足になると筋力が低下し、関節や骨への負担が増すことで痛みが悪化するという悪循環に陥ります。医師と相談して、無理のない範囲で適度に体を動かすようにしましょう。

 年とともに、「腰が痛い」「ひざが痛い」という人が増えてきます。立ったり座ったり、歩いたりするのがつらいという人は、その状態は「ロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)」かもしれません。
ロコモは2007年に日本整形外科学会が提唱した概念で、歩行などの移動機能が低下した状態を指し、「運動器症候群」ともいわれています。その原因は大きく分けて2つあり、1つは加齢や運動不足などによる足腰の筋力やバランス力の低下、もう1つは関節・骨・筋肉など運動器の病気です。
加齢とともに発症しやすくなる運動器の病気には変形性関節症、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)、骨粗しょう症、関節リウマチなどがあります。これらの病気は痛みやしびれなどの症状とともに、骨の変形や骨折などの原因となり、運動機能の低下を引き起こします。
ロコモになると転倒しやすくなり、たとえば転んで大だ いたいこつ腿骨を骨折し動けない期間が長びくと、脳への刺激が少なくなり、認知症リスクが高まるというデータもあります。
2019年の厚生労働省「国民生活基礎調査」によると、要介護の原因のトップは「認知症」で、全体の約24・3%を占めています。そして要支援の原因のトップは「関節疾患」で、「骨折・転倒」も合わせると全体の3割を超えています。つまりロコモを放っておくと、認知症になり要介護状態となるリスクが高くなってしまうのです。
ロコモはできるだけ早い段階で発見するとともに、適切な治療を受けることが大切です。
そこで「ロコモチェック」を紹介します。1つでも当てはまれば「ロコモ」の心配があります。上に対策を紹介しますので、参考にして、ぜひ実践してみてください。
●片脚立ちで靴下がはけない
●家の中でつまずいたり滑ったりする
●階段を上るのに手すりが必要である
●横断歩道を青信号で渡り切れない
●15分くらい続けて歩けない
●2キロ程度(牛乳パック2本分くらい)の買い物をして持ち帰るのが困難である
●ややきつい家事(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)が困難である

脳梗塞に負けないために知っておきたい、予防と治療法

 

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