木村重男先生の上手な老い方手帖「よい話し方のポイント」

旅・生き方

人は生きてきたとおりに齢をとる。「いい年のとり方をしましたね」と言われるように。
良いも悪いも受け取めて、一日一日を大切に生きる、木村重男先生の珠玉のコラム。

⑭よい話し方のポイント

 人間関係の基本は、日常生活でよく話すこと、よく聞くことです。「話上手は聞き上手」といわれるように、いかに相手の話をよく聞くかが、お互いの意思の疎通をはかるうえで重要です。
その要点は、
❶ 積極的に聞く姿勢を示すこと
❷ 相手の言い分をよく聞くこと
❸ よい質問をすること
❹ 相手の感情をすなおに汲みとること
❺ 適当に相あ い槌づ ちを打つこと
❻ 決して相手の自尊心を傷つけないこと
❼ 納得したときは、相手にはっきりと意思表示をすること
などですが、会話が楽しくなければ、幸せとはいえません。ときには、「話したつもり」や言葉が足りず、お互いが不信感をつのらせ、何日も腹を立てたり口をきかなかったりすることがあります。
地元の小学四年生の標語に「ごめんなさい」とすなおに言えて仲直りというのがありました。子ども心にもほほえましい心づかいです。
一方、おとなの会話では、「そんなこともわからないのか」「何べんも同じことを言わせるな」「いちいち言わなくてもわかっている」、最後には「うるさい!」といった言葉を耳にすることもありますが、こういった命令調の否定話は深く慎つつしみたいものです。
高齢者ほど、言葉は明るく、やさしく、愛情をこめて話す習慣を身につけましょう。「人は言葉で死に、言葉で生きる」といいます。ささいなことでも言った方は気分が良かったり忘れたりするかもしれませんが、言われた方は一生忘れないことだってあるのです。
昔から「言葉の傷は刃物の傷より深し」という言葉もあります。「言葉は教養のバロメーター」です。これからは意識的に、心おだやかにして、やさしい言葉、あたたかい言葉、ほめ言葉、励ます言葉、いわゆる「プラス言葉」を日常生活に多用するように心掛けて、自分も相手も周りも幸せになりましょう。

木村重男(きむらしげお)
一般社団法人倫理研究所 参与。
文部科学大臣から社会教育功労賞を受賞。著書に『夫婦の玉手箱』『豊かな人生を拓く玉手箱』など多数。

 

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