芝田千絵のアートライフ vol.21

コラム

 夏といえば青い空と海。太陽の光が反射してキラキラと輝く青い海には、多くの画家も魅了されています。今回は美しい海の絵画を巡りましょう。
色彩の魔術師と呼ばれた画家アンリ・マティスは、南仏の明るい陽光に魅了され、ニースにアトリエを構えました。部屋から見えるコバルトブルーの美しい海を描いた「ニースの湾」。同じくニースの海を描いたラウル・デュフィの代表作「ニースの窓辺」は、ホテルの一室で開け放たれた窓から浜辺が見え、鮮やかな色と音楽のようなリズミカルな線で描かれた作品です。日本の海といえば葛飾北斎の「冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏」。劇的な構図でプルシアンブルーの押し寄せる波の瞬間を捉えたシリーズ最高傑作と言われています。印象派の名前の由来となったクロード・モネの「印象・日の出」。生まれ故郷アーブルの港の朝の風景で、朝霧の中の太陽と光に染まる空と海を描いた作品です。
荒々しい海や穏やかで広い海は、まるで画家たちの心情を表しているかのようです。絵画を通して新しい海に出遇えるかもしれません。皆さま、素敵な夏をお過ごしください。

芝田千絵さん 芝田 千絵 画家/グラフィックデザイナー
1985年東京生まれ。
2010年東京藝術大学を卒業し、12年同大学大学院修士課程を修了。
直線や曲線、幾何学模様と動物や熱帯魚などの組み合わせから非日常の世界を表現。アクリルガッシュで描き、風合いのある表現が特徴である。
HP: chieshibata.com

 

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