芝田千絵のアートライフ vol.20

コラム

 日本の伝統色「薄藤色」。いまの季節、見事に咲く藤棚からはその淡い青紫色を感じ取ることができます。今回は、世界にある伝統色を通じて、世界を巡りましょう。
フランスの伝統色である「ボルドー」は、フランス南西部のボルドー産のワインのような、深く暗い赤色です。「ブルー・モネ」は、モネの代表作『睡蓮』で表現されたくすんだ緑が混ざった青色で、モネは光と色彩を追求しました。その他にも「ピカソブルー」や「マティスブルー」などがあり、まさに芸術大国フランスの色です。
アフリカの「ザンジバール」は、明るく鮮やかなオレンジよりの赤色。「モロッコ」というブルーは、ビビットな濃い紫みの青。どちらもアフリカのカラフルな民族衣装や柄には欠かせない色です。
日本の伝統色「翡翠色」は、室町時代からある色名でエメラルドグリーンのような青みの緑色。宝石の翡翠は、カワセミの美しい羽の色に似ていることから、その名がついたそうです。
その国の風土や文化が影響し、各国で唯一無二の色が生まれました。色彩感覚という視点から、世界を旅してみてはいかがでしょうか。

芝田千絵さん 芝田 千絵 画家/グラフィックデザイナー
1985年東京生まれ。
2010年東京藝術大学を卒業し、12年同大学大学院修士課程を修了。
直線や曲線、幾何学模様と動物や熱帯魚などの組み合わせから非日常の世界を表現。アクリルガッシュで描き、風合いのある表現が特徴である。
HP: chieshibata.com

 

関連記事

TOP