木村重男先生の上手な老い方手帖

コラム

人は生きてきたとおりに齢(とし)をとる。「いい年のとり方をしましたね」と言われるように。
良いも悪いも受け取めて、一日一日を大切に生きる、木村重男先生の珠玉のコラム。

⑧プラスワンの法則

  あいさつが人間関係の潤滑油であることは、よく知られています。
効果的な挨拶の一例に、挨拶をするときは「笑顔」や「相手の名前」など、用件以外のことを付け加えることを『プラスワンの法則』といいます。
例えば「〇〇さん、おはようございます」と相手の呼び名を加えるだけで、不思議と挨拶に気持ちがこもってきます。
電話の場合も同じで、本題に入る前に「お元気ですか」「お忙しくて結構ですね」「すっかりご無沙汰しまして」などのひと言を付け加えるだけで、印象はずいぶん変わり、挨拶する側の心がより確かに相手に伝わります。
また、別れるときも「足元にお気をつけてください」「またお会いしたいですね」「おかげで楽しい一日でしたよ」などと、相手に合わせて臨機応変に関わっていくことを体得すれば、誰とでも円滑な人間関係を築くことができるのではないでしょうか。
私の好きな言葉に「人は言葉で死に、言葉で生きる」というのがあります。この場合の言葉こそ「プラスワンの法則」で、他愛ないようですがプラスワンのひと言で、相手や周囲をハッピーにさせるだけでなく、その人のよき人柄や人間性といった、かけがえのない財産が自然に身につくのですから、年齢や立場にこだわらず、意識的に実践したいものです。
さらに挨拶をパワーアップさせるには、
❶自分から先に
❷明るくハッキリした声で
❸初めと終わりは 相手の顔(目)を見て
❹笑顔で
❺心をこめて
❻元気よく
❼上品に美しく
――パーフェクトにできれば、自分も相手も周囲もさわやかに、うれしく幸せにします。それは挨拶が、人を敬い愛する真心の発動だからです。
「挨拶上手はつきあい上手」といいます。ふだんからプラスワンの挨拶を心掛けて、孤独にならないように、いい人間関係を保ちたいものです。

木村重男(きむらしげお)
一般社団法人倫理研究所 参与。
文部科学大臣から社会教育功労賞を受賞。著書に『夫婦の玉手箱』『豊かな人生を拓く玉手箱』など多数。

 

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