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「むせる」ようになってきたら要注意!交通事故よりも多いシニアの誤嚥事故

とろみ付けや刻み食で対応を

 休日だったある日、お客様から緊急連絡が入りました。ご利用者の80代後半の女性が、のどにパンを詰まらせて救急搬送され、救命処置を受けたけれども助からなかったとのこと。病院から戻るとレンタルしていた介護ベッドが邪魔になったので動かしてほしい、というご依頼でした。
 3日前に伺ったときはニコニコされていましたし、7年以上のお付き合いでした。予期せぬ事故が起きると、ご家族や周囲の方々のショックは大きいものがあります。
 思い返してみると3日前の訪問時、亡くなった女性のお孫さんが「最近、飲食時にむせることが多くなった」というお話をしていました。「水分でもとろみを付けたり、固形物は刻んであげた方がいいかもしれませんね」とはお話ししたのですが、女性がのどに詰まらせたのは「パン」だったのです。
 そこで、改めて高齢者の窒息事故について調べてみると、高齢者の誤嚥(ごえん)事故は交通事故に遭う確率より高いことがわかりました。誤
嚥事故は60代以降急激に増加し、80代後半からはとくに高くなります。大半は食べ物の誤嚥で、もち、ご飯、パンなどの穀類が多いのだとか。介護施設で起こる事故の60%近くが誤嚥による肺炎や窒息死によるとのデータもあるようです。いまは新型コロナウイルスによる肺炎が問題になっていますが、高齢者にとって肺炎は、元々リスクの高い病気なのです。
「むせる」「口から食べ物がこぼれる」「ガラガラ声になる」「水分補給を嫌がる」などは飲み込みが悪くなってきたサインです。とろみ付けや刻み食にするなどの対応が大切です。とろみ付けは、お茶やコーヒーなどの飲み物にも必要です。「おかゆ」もむせやすいので誤嚥に気を付けてあげましょう。

斎藤 豊男さん斎藤 豊男(さいとうとよお)
株式会社けんこうぷらん 代表取締役
福祉用具専門相談員 福祉住環境コーディネーター

 

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