コラム

人生100年時代の幸福論 身の丈を伸ばす生き方

身の丈に合った生き方が尊ばれる昨今ですが、身の丈を伸ばす生き方こそ、あなたの人生に実りをもたらしてくれるでしょう。

⑤ 人生で起きることは成長するための課題

他人に振り回されると自分自身を傷つける

他人の嫌な言動に限らず、自分が傷つくこと自体、自分の成長にとって大きな妨げとなります。
多くの場合、自分を傷つけるのは他人ではなく自分自身です。他人の発言は、単なる事実に過ぎません。そこに嫌な意味づけをして自分を傷つけているのは、実は自分自身です。
人間は、被害者意識を拡大すると、相手ばかりを責め、自分に対する反省を怠ってしまいます。
人生の中で起きることは、おおむね、その人が成長するための人生の課題といえます。それは、しばしば嫌なこととして目の前に現れます。目の前の問題は、実は自分自身の問題なのかもしれないと、別の角度から見ることができるようになると、少し自由になれます。
アドラー心理学によれば、「自分は、絶対に傷つかない」と、自分に宣言する方法があります。傷つくかどうかを、最終的に決めているのは自分自身だからです。
批判する人は、自分の価値基準や善悪の尺度でものを言います。批判する人の尺度を必ずしも受け入れる必要はないのです。
川端康成(1899 〜1972 年)の短編小説に「神います」がありますが、その中に次のような文章があります。「自分が彼女を不幸にしたと信じていたのは誤りであることが分った。身の程を知らない考えであることが分った。人間は人間を不幸になぞ出来ないことが分った。彼女に許しを求めたりしたのも誤りであることが分った。傷つけたが故に高い立場にいる者が傷つけられたが故に低い立場にいる者に許しを求めると言う心なぞは驕(おご)りだと分った。人間は人間を傷つけたりなぞ出来ないのだと分った。」
相手の批判に対して傷つかないためには、それが正当で有益な批判なのか、それとも相手が、あなたにただ不機嫌をぶちまけているだけなのかを慎重に見きわめることが肝心です。
自分が傷つくことも、人を傷つけることも、自分の心が選択しています。自分の心との対話で、人生はもっと開け、自分を強くすることができます。
人生とは、「他人との競争」ではなく、「自分との闘い」です。変わるべきは、まず自分という信念のもと、人生に対して主体性を取り戻しましょう。

 

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