コラム

人生100年時代の幸福論 身の丈を伸ばす生き方

身の丈に合った生き方が尊ばれる昨今ですが、身の丈を伸ばす生き方こそ、あなたの人生に実りをもたらしてくれるでしょう。

③ 心にはシワをよせるな

青春とは年よりも心の持ち方

 誰でも歳を重ねると、皮膚にシワがよってきます。これは生理的老化によるもので、誰もがいずれは受け入れなければならない生理現象です。ところが心の状態は、人により違いがあります。生きがいや働きがいなどの精神的な喜びを味わって生きている人は、心にシワをよせることなく、常に若々しく、世の中に役立つ存在であり続けます。
「心のシワ」を戒めて有名になったのが、米国の幻の詩人サムエル・ウルマン(Samuel Ullman )(1840 〜 1924) の「Youth」(青春)という詩です。
 詩の一部を抜粋して紹介しましょう。意訳しますと、「青春とは、年よりも心の持ちようである。人が歳をとるのは、生きてきた年月によるのではなく、生きる意欲をなくすことによる。年をとると皮膚にシワがよるのはやむをえない。しかし情熱をなくすと心にシワがよる」
 つまり、青春とは心の若さであるという素晴らしい詩です。 ウルマンのこの詩は、第二次大戦後、日本に進駐してきた米軍の総大将、ダグラス・マッカーサー元帥(1880 〜 1964)の座右の銘として有名になりました。
 日本では財界のトップの人たちが座右の銘としてきました。その人たちは高齢になっても社会的に活躍し、一生を現役でおくった人がほとんどです。

生涯現役を阻む日本の定年制

 心にシワを寄せない生き方を、「生涯現役」ともいいます。
 生涯現役をめざす人は、人としてこの世に生を受けている以上、何らかの形で世の中の役に立ちたい、足跡を残したいという真剣な思いを持ち、自分の得意なことを十分にいかして能力を最大限に発揮することで、当然ながらその行動を通して、惜しみなく成果を発揮することができます。
 生涯現役の成功者は、早晩適正な評価が得られることでしょう。
 しかし日本では、定年制が生涯現役を阻む要因となっています。米国では既に定年制は廃止されています。ただし、企業業績が悪化した場合は、金銭が支払われて解雇されます。また年齢などの理由で仕事ができなくなったとみなされた場合は、退職金が支払われません。
 日本のようなある一定の年齢で定年となる制度が問題だとすれば、米国のような制度にならざるをえないのかもしれません。

どうすれば心にシワがよらないか

 心と体の健康は、どちらも失ってはじめてその大切さに気付くものです。自分の本当の心の声、体の声が聴けなくなってしまうと、心と体の両方にシワが寄ります。  
 心にシワをよせないための方法として、人との交流、そして相手を幸せにすること、さらには好奇心を持ち続けることなどが考えられます。
 人生で起きるどんな出来事からも学び続けて、自分自身を磨き、高め続けていくことです。
 その上で、自分の可能性や能力をいかし、喜びを感じる働き方で仕事を続けましょう。
 また、趣味やボランティア活動などで世の中に貢献できる場に参加することも、心にシワをよせない方法といえます。
 顔はシワだらけになっても、心には決してシワをよせず、生涯現役で過ごしたいものですね。

 

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