どうなる?少子高齢化・長寿化する日本増え続ける認知症に追いつかない介護の手

健康と美容

要介護者に憎しみ、3割以上

 介護が必要になっても、ご本人(要介護者)もご家族(介護者)も住み慣れた自宅で生活したい、させてあげたいというのが一般的な思いでしょう。元気だった頃は「妻(夫)や子どもの世話になりたくない」とも思っていたかもしれません。しかし現実は、なかなか思い通りにはならないようです。
驚くようなデータがあります。日本労働組合総連合会の調査(※1)によれば、介護にストレスを感じている人は介護者の約8割、要介護者に憎しみまで感じている人は介護者の3割以上を占める、という実態が明らかになっているのです。
この調査では、要介護者の平均年齢81.5歳、約8割の方に認知症の症状が出ていました。一方の介護者は、子またはその配偶者(平均年齢53.1歳)が7割以上を占めました。そして、在宅介護が困難であったり認知症が進んだ人を抱える介護者に、利用している介護サービスについて聞いたところ、半数以上の人が「不満」と答えています。つまり、いまの介護サービスだけでは在宅介護のニーズに応えられていない、ということです。その原因として、要介護者の「家族や知人がわからない」「道に迷って家に帰れなくなる」「暴言を吐く」「昼夜逆転」「徘徊(はいかい)」など認知症の重い症状が増えていることによることもわかりました。
少子高齢化・長寿化している日本の人口は減り続けている一方、75歳以上の人は2050年くらいまで増えていきます(※2)。独居や老老介護世帯も増加しており、介護期間の長期化も予想されます。私たち介護サービス提供事業者が果たす役割はますます大きくなってきており、今後も確実に増加が予想される認知症への対応策を、さらに充実させなければならないと強く感じております。

※1「要介護者を介護する人の意識と実態に関する調査」2014年より
※2「介護保険制度の現状と今後の役割」2018年度 厚生労働省推計より

斎藤 豊男さん斎藤 豊男(さいとうとよお)
株式会社けんこうぷらん 代表取締役
福祉用具専門相談員 福祉住環境コーディネーター

 

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