コラム

人生100年時代の幸福論 身の丈を伸ばす生き方

身の丈に合った生き方が尊ばれる昨今ですが、身の丈を伸ばす生き方こそ、あなたの人生に実りをもたらしてくれるでしょう。

② 「我慢」と「忍耐」は違う

我慢は本当に美徳か?

 我慢と忍耐。どちらも似たような意味の言葉です。しかしなんとなく、忍耐という言葉には良いイメージを持ちますが、我慢という言葉からはマイナスのイメージを受けます。
 我慢と忍耐の違いを知ることは大切で、それを知ることで生きていく上で気持ちが楽になります。
 日本では昔から、「我慢は美徳」とされてきました。「我慢が大切」ともよくいわれます。しかし本当に大切なのは、我慢ではなく忍耐です。
 忍耐とは、古代から伝わる徳のひとつです。苦しくても耐えながら反省点を見つけて、改善を重ねていくことです。
 自分の周りで嫌なことが起こったとき、どんな状況でも自分の心をポジティブな状態に保つ力を忍耐といいます。
 自分の周りで嫌なことが起こったとき、それを嫌なものとして、しぶしぶ受け入れる行為を我慢といいます。
 嫌なことを、自分自身がどう受け止めるかによって、忍耐なのか我慢なのかが違ってくるのです。
 この世に生を受けて生きていく上で、嫌なこと、不利益なこと、つらいことは必ず起こります。つまり、忍耐と我慢の違いは、自分の周りで嫌なことが起こったときの反応の違いなのです。

忍耐力があれば幸福になれる

 忍耐は、外からやってくる自分にとって嫌な出来事であるマイナスエネルギーを自分の内側には入れず、自分自身のプラスのエネルギーによって外へはじき返す行為といえます。
 そうすることにより、外から来るマイナスのエネルギーが自分の体の中に入るのを防ぎます。したがって、忍耐力があればあるほど、人生がどんどん幸福になっていくといえます。
 我慢は、自分に向けて放たれたマイナスのエネルギーを、そのまま自分の中に入れてしまいます。そのマイナスエネルギーにより、痛めつけられている心身に対して何もせずに、その痛みをひりひりと感じ続けている状態です。しかし、その嫌なことに耐えなければ生きていけないので、嫌々ながら、その出来事を無理に受け入れているのです。

自立心が忍耐力を養う

 我慢から解放されるには、人を頼ろうとする気持ちから脱却し、「自分自身の力でこの世を生き抜く」という強い力と覚悟が必要になります。その力こそ忍耐力です。
 忍耐力を身に付けていけば、どれだけ嫌なことが起ころうと自分の力でそれを跳ね返すことができるので、人生がどんどん幸せで豊かなものになっていきます。忍耐力を身につけ、より幸せで豊かな人生をおくっていけるようになりたいものです。
 感情に任せてすぐに腹を立て、不機嫌な顔をしていたら誰も相手にしてくれません。
 「怒りは無謀に始まり、後悔に終わるものだ」という言葉があります。感情に流されず忍耐すれば自分が得をします。
 仏教においては、さまざまな苦難や他者からの迫害に耐え忍ぶことを「忍辱(にんにく)」といいます。忍辱とは、忍耐のことです。また、この忍辱の行を修することを「忍辱波羅蜜(にんにくはらみつ)」 といい、「六波羅蜜」のひとつに数えられます。ブッダが私たちに忍耐を教えてくださったのは、私たちを本当の幸せに導くためです。
 我慢には限界があります。いつも我慢をしている、という人は深い呼吸でリラックスすることによって、我慢を忍耐に変えていきたいものです。

 

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