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脳いきいき!認知症に負けない脳に良い食習慣

脳に良い食習慣

 年齢が上がると、発症リスクも上がるという認知症。2025年には65歳以上の約20%、5人に1人が認知症になるという推計もあり、社会問題にもなっています。
 認知症では思考力や記憶力をつかさどる脳の部位に障害が起き、日常生活にさまざまな支障をきたすようになります。
 認知症の原因としてもっとも多いのが、脳の一部が萎縮して起こる「アルツハイマー型認知症」で、次いで多いのが、脳梗塞(のうこうそく)や脳出血などが原因で起こる「脳血管性認知症」です。
 認知症の発症要因として大きく影響しているのが生活習慣で、なかでも「食」と「運動」習慣が、認知症予防に深く関わっていることが近年の研究でわかってきています。
 そこで今月は、脳をいきいきとさせる食の習慣について特集します。

認知症に負けないために知っておきたい「食の力」

私たちの日々の食事は、認知症の発症にどのように関係しているのでしょうか。高知大学名誉教授・脳神経外科医の森惟明先生に、お話を伺いました。

野菜や果物が発症リスクを抑える

「アルツハイマー型認知症」の発症リスクが低い人は、どんな食生活をしているのでしょうか?
 最近の研究では、適正な摂取カロリーを守り、野菜や果物をよく食べる人は、発症リスクが低いことがわかっています。これは野菜や果物に多く含まれているビタミンの抗酸化作用によるもので、とくに「ビタミンE」の摂取量が多い人は、少ない人に比べてアルツハイマー型認知症の発症リスクが3割ほど抑えられる、という報告があります。また「ビタミンB」は、脳機能を活性化する効果が大きいとされています。脳が働くために必要とするエネルギー源はブドウ糖ですが、脳がきちんと機能するためには、ビタミン類をはじめ多くの種類の栄養素が必要なのです。

ぎんさんの健康のヒケツは青魚パワー

 かつて双子のご長寿姉妹として話題になった「きんさん・ぎんさん」を憶えているでしょうか。ぎんさんの脳には、アルツハイマー型認知症で見られる「老人斑」が多く発見されましたが、にもかかわらず、彼女は105歳まで認知症になることはありませんでした。
 ぎんさんの生前の好物は「魚」と「お茶」でした。魚にはコレステロールを減らして脳の炎症を抑える成分が、お茶には脳神経細胞を保護する成分が含まれており、これらが認知症を防いだ要因ではないかと考えられています。
 魚をほとんど食べない人は、1日1回以上食べている人に比べると、アルツハイマー型認知症の発症リスクがおよそ5倍だった、という調査結果も出ているほどです。 
 イワシ、マグロ、サバ、サンマなど脂の多い青魚には、多くの不飽和脂肪酸「DHA(ドコサヘキサエン酸)」や「EPA(エイコサペンタエン酸)」が含まれており、これが認知症予防に有効と考えられています。
 また日本での研究によると、緑茶を毎日2杯以上飲む人は、週3回以下しか飲まない人と比べて認知障害の発生率が54%ほど低い、という結果も出ています。これは緑茶の成分「テアニン」に、記憶などをつかさどる脳神経細胞の保護作用があるためと考えられています。
 そのほか「クルクミン(ウコンの成分)」や「中鎖脂肪酸(ココナッツオイルの成分)」も認知症の予防や改善に有効とされています。 
 ただし、同じ食品ばかりを食べ続けたり、サプリメントだけに頼って過剰摂取したりするのは体に良くありません。さまざまな食品をバランス良くとりながら、脳に良いとされる食品も取り入れるようにしましょう。


 

 

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