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現代版「おくりびと」に迫る最期のお風呂「湯灌の儀式」とは?

最期のお風呂 「湯灌の儀式」とは?

納棺式をイメージした映画「おくりびと」

 「おくりびと」をご存じでしょうか?耳にしたことがある、という方は多いのではないでしょうか。
「おくりびと」は、日本国内外を問わず数多くの賞を受賞し、大きな話題になった映画です。内容は、数十年前の納棺式をイメージした作品で、映画の舞台は山形県庄内地区になっています。
 映画上映後は、テレビや新聞、雑誌など数多くのマスコミの方が、納棺式を行っている弊社に取材にみえました。その際いろいろなお話をさせていただきましたが、皆さまが特に興味をもたれていた「現在の納棺式はどのような形式で行っているのか?」について、今月はお伝えしたいと思います。

現代版「おくりびと」とは湯灌(ゆかん)

 現在、主流になっている納棺式は「湯灌(ゆかん〉の儀式」といわれています。
 本来、湯灌とは、日本古来から伝わる伝統的な儀式で、もともとは川の清流に故人様をお連れして清流の水を使ってお体を洗い清めたことがはじまりといい伝えられています。
 大切な方を失った家族が集い、哀悼(あいとう)の祈りを込めて故人様のお体を清め、旅立ちの衣装を整える儀式です。また、生まれ変わりのための産湯の意味もあるといわれています。
 ご葬儀に入る前のしめやかな序章として、故人様にゆかりの深い人たちが死の重みと生命の大切さをかみしめ、分かち合うひとときこそが、慌ただしい時間の流れを押しとどめ、故人様とのお別れをより一層思い出深いものにする大切な儀式なのです。

湯灌から納棺まで

日本人に欠かせないお風呂文化

 日本人の文化や習慣、価値観において、「お風呂」というのは格別の位置付けにあります。ただ単に体を洗って清潔にするというだけではなく、ときにはストレス解消の方法として、ときにはスキンシップやコミュニケーションの場となったり、あるいは病気やけがの治療の場になったりとさまざまです。
 温泉場や銭湯などに代表されるように、お金にかえてまで、よろこんでお風呂に入るのが日本人です。
 そういうわが国で古来より受け継がれている湯灌は、非常に意味の深いものであり、日本の伝統的な文化ともいえるでしょう。

お風呂ニーズは介護現場や病院でも

 最近では、介護が必要になってもデイサービスセンターや訪問入浴サービス(介護保険対応可)が充実していて、施設に行けばお風呂に入れますし、自宅でも訪問入浴車が来てお風呂に入ることができます。介護の現場でもニーズが常に高いのが「お風呂」なのです。
 また病院に入院していても、看護師やヘルパーがお風呂に入れてくれます(事情により入れない場合を除く)。

富澤 政信さん富澤 政信(とみざわ まさのぶ)
㈱ケアサービス 常務取締役
経済産業省「ライフエンディングステージ創出」委員

 

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