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オレオレ詐欺はここまで進化した!「特殊詐欺」を 未然に防ぐ方法

オレオレ詐欺をはじめとする特殊詐欺。「自分だけはだまされない」と思っていても相手はプロ集団です。
その手口は年々巧妙になり、被害に遭う人は増加の一途をたどっています。今月は、どうすれば特殊詐欺を防げるのか、最新情報をお伝えします。

●お話を伺った方
山上 嘉人(やまがみよしと)
警視庁犯罪抑止対策本部 企画・統計担当管理官 警視

電話に鍵をかける?! 特殊詐欺を防ぐ方法

特殊詐欺にはさまざまな手口がありますが、未然に防ぐ方法はただ1つ。
「不審な電話に出ないこと」です。

特殊詐欺の入り口は1本の電話から始まる

 特殊詐欺とは、振り込め詐欺(オレオレ詐欺、架空請求詐欺、融資保証金詐欺および還付金詐欺)と、それ以外の類似詐欺を指します。
 犯人側からの最初のアプローチ方法は、メールやハガキなど多様化してきていますが、いまだに多いのが固定電話です。固定電話経由で詐欺に遭ってしまうケースが9割以上を占めています。
 そのため、まずは家に鍵をかけるのと同じように、電話にも鍵をかけてみてください。
 ●防犯機能を備えた録音可能な電話機を設置する
 ●留守番電話にして知らない番号には出ない
 ●登録済みの番号しか鳴らない設定にする
 など、かかってくる電話に対して策を講じていただきたいのです。電話口に出てしまい、話せば話すほど個人情報は漏れていきます。
 ナンバーディスプレイ対応の電話機を使っていないご家庭は、まずは相手の番号がきちんと表示されるようにしていただきたいのです。
 東京都の一部の自治体では、65歳以上の方が居住する世帯を対象に、自動通話録音機の無償貸し出しを行っています。この録音機を設置しておくと、電話機の呼出音が鳴る前に相手に警告メッセージが流れ、それによって犯人に通話を断念させて被害を未然に防止するという効果が期待できます。警告メッセージは「振込め詐欺などの犯罪被害防止のため、会話内容が自動録音されます」という簡単なものですが、犯人側はそのひと言を聞くだけで、すぐに通話を諦めます。このように、ほんの少しの対策が詐欺の防止につながるのです。
 調査によると、自分はだまされないだろうと思っている人は全体の8割もいます。しかし相手はプロ集団。一度電話に出てしまえば相手の思うツボです。言葉巧みに話を展開し、考える隙す きを与えないほど会話を続けます。
 もしも電話に出てしまったら、すぐに家族や友人など周りの方に相談してください。冷静な人が話を聞けば、明らかにおかしな点に気が付きます。
 また、一般の方にお願いしたいのが、ATMでの声掛けです。携帯電話を片手に振り込み作業をしている方は、100%おかしいと思ってみてください。たとえ知らない方でも、積極的に「役所からお金が戻ると言われていませんか?」と声を掛けてあげてほしいと思います。
 特殊詐欺の被害者は、割合だけ見れば70代以上の女性が多い傾向にあります。しかし、これは単純に犯人が電話をかける平日の昼間に自宅にいる年齢層だからです。たとえ若い男性が電話に出たとしても、百戦錬磨(ひゃくせんれんま)の犯人のトークに太刀打ちするのは難しいでしょう。

どんな手口がある?特殊詐欺の被害状況

以前は特殊詐欺というと現金の手渡しがメインでしたが、今は少しずつ状況が変わってきています。
その手口について詳しく見ていきましょう。

キャッシュカード詐取(さしゅ)が増加

 特殊詐欺の被害状況を見ると、半数以上がオレオレ詐欺で、架空請求と還付金がそれぞれ全体の2割を占めています。また、これまで特殊詐欺は金銭を手渡しする「現金手交型」がメインでしたが、最近特に増えてきているのが、キャッシュカードをだまし取る手口です。
 例えば、「還付金があるので振り込みたいが、新しいICチップ入りのカードでないと振り込めない」と言ってくるケース。この手口では、新たなカードに変更するために自宅を訪れた犯人が、古いカードを回収して暗証番号をたずねてきますが、銀行員や役所が暗証番号を聞き出すということはまずありません。
 特殊詐欺では、複数の詐欺師がターゲットの家族、被害者、警察、弁護士などそれぞれの役割を演じる劇場型詐欺がほとんどです。複数の人物から次々と電話がかかってくることで、家族が本当に被害に巻き込まれていると信じ込みやすくなるうえ、金融庁、警察官、裁判所といった権威を信じてしまいがちな人々の心理状況を巧みに操っています。
 例えば、法務省や地方裁判所を名乗った偽訴訟ハガキが送られてくるケースも報告されていますが、裁判に関する文書がハガキで送られてくることはあり得ません。還付金もそもそも手続きをしないと戻ってこないものなので、その手続きも踏まずに金融機関に振り込まれるということはないのです。
 まずは詐欺の入り口となる電話にはできる限り出ない。そして、出てしまったときは疑って人に相談する、ということを徹底してください。特殊詐欺はシニア世代だけの問題ではありません。全世代共通で注意しましょう。

 

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