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いつでも再チャレンジ!大人の学び

いつでも再チャレンジ!大人の学び

近年、学びの場を求める大人世代が増えています。60歳・70歳を超えてもなお「学びなおし」を選択する理由とは?
今月は、生涯学習の「いま」に迫ります。

「学びたい」大人が急増中

 内閣府が今年6月に行った「生涯学習に関する世論調査」では、過去1年間に何らかの学習を行った人は約58%と、全体の半数以上にのぼることがわかりました。学習を行った理由は「教養を深めるため」(37・1%)、「人生を豊かにするため」(36・2%)、「仕事で必要」(362・7%)という回答が上位でした。また「今後何かを学習したい」と答えた人は82%を超え、大人世代の学びに対する高い意欲がうかがえます。
 タレントのテリー伊藤さんや萩本欽一さんが大学に通い始めたことでも話題になった生涯学習。文部科学省の調べでは、大学の公開講座は全国で約4万講座が開かれ(平成26年度)、受講者数は170万人に及んでいます。
 今月は、実際に生涯学習に取り組んでいる方の声を紹介しながら、受講者が増え続けている大学とカルチャースクールを取材、その魅力に迫ります。

専門的な学びが魅力 大学に通って学ぶ

専門的でアカデミックな内容が特徴の大学機関の生涯学習。2008年に立教大学が創設した「陸橋セカンドステージ大学」は、新しい形の学びの場として注目されています。

異世代共学もかなう魅力的な大学生活

大学での生涯学習としては主に3つの選択肢があります。
①タレントの萩本欽一さんのように社会人入試制度を活用した、正規の学生としての学びなおし。
②一般人を対象に学外向けに開設される公開講座。
③大学が学生を対象に行っている正規の科目を履修する制度。
 こうした大学での学びの幅が広がる中で、年齢50歳以上という入学資格制限を設けたユニークな生涯学習機関が「立教セカンドステージ大学」です。同大学のコンセプトは「学び直し」「再チャレンジ」「異世代交流」で、創設以来、毎年100人前後が入学し、2年目の専攻科生(希望制)を合わせると、現在150人ほどの受講生が在籍しています。
 開講科目は宗教や芸術といった教養科目や、老後について考察する科目、ビジネス、ボランティア活動など多岐にわたり、立教大学の教員らによる専門的な授業が受けられます。また、受講生は必ずゼミナールに所属し、担当教員の指導を受けながら修了論文を作成することも、他大学にはない特徴のひとつです。本科は1年で修了し、所定の単位を修得すれば修了証書が授与されます。希望すれば2年目の専攻科に進むことも可能で、いずれの修了者にも学校教育法105条の規定に基づく「履修証明書」が交付されます。
 さらに、学部学生を対象とした授業に参加できる異世代共学も大きな魅力といえます(受講者数制限などの条件あり)。大学内の図書館や食堂、室内温水プールなども利用でき、初めて大学生活をおくる人にとっても、数十年ぶりに大学に通う人にとっても、セカンドステージに向けた「生きがい」や「やりがい」といっ
た活力につながっているようです。

尽きない学びへの情熱 私が大学で学ぶ理由

歯科医師を引退後、石川県金沢市から上京し、立教セカンドステージ大学に通う炭谷 亮一(すみやりょういちさん)(71歳)に、大学の生涯学習を選んだ理由について伺いました。
「違った環境で生きてきた人たち、さまざまな考えを持った人たちとの出会いがあるのも楽しい」と話す炭谷さん

80歳まで元気に学び続けたい

立教セカンドステージ大学を受講したきっかけは?

 2年前に仕事を引退し、妻と東京に引っ越して、好きな本を読んだりテニスをしたり、旅行に行ったりして過ごすつもりでした。そんな折、新聞広告で50歳以上を対象にした立教大学の生涯学習の存在を知りました。私は夏目漱石が好きで、文学などの勉強をし直したいという意欲に駆られ、妻の了解を得て2017年の春に入学したのです。40数年ぶりの大学生活は、とても有意義なものでした。

具体的にどのようなことを学ぶのですか?

 1年目の本科は全部で18単位以上取る必要があります。私の場合は、自分が関心のある経済や法律などの科目を選択しました。ゼミでは夏目漱石に関する論文を書きましたね。一般の学生さんが受ける教養科目も、春学期と秋学期で各2つまでは受講でき(※)、期末試験やレポート提出もあるので、やる気につながります。学生の頃、歯科大学で6年間も勉強したのに、70歳を超えてからもこんなに勉強しているなんて不思議な気持ちです。

※履修科目や人数には一定の制限があります。

大学での学び直しを選択して良かったですか?

週に3回テニスをしていると言い、この日も午前中にテニスをした後、大学へ学びに

 私のように2年目の専攻科に進むと1年で14単位以上を修得すればよいので、週に2日ほど通えば十分ですが、私の場合は大学に毎日通っています。
それがいまの生活リズムになっているからです。学生さんらと同じ教室で、講演会を聞きにくるように気楽に受講する方もいます。夏休みにはゼミの合同合宿があり、交流を深めた者同士でサークルを作ったり、飲みに行ったり、同世代間のコミュニケーションを楽しむ方もいます。修了後には社会貢献活動に励む方もいます。私はと言えば、大学院に進み、80歳までは学び続けるつもりです。人間はいずれ死にますが、それまでは元気で健康に、学問に憧れて生きる人生も素晴らしいと思うのです。

思い立ったら始め時 今からすぐにできる学び

50代以上の世代に人気の学びは趣味や健康、スポーツに関するもの(※)。さまざまなジャンルの講座が揃い、手軽にい始められるカルチャースクールを取材しました。

※内閣府「生涯学習に関する世論調査(平成30年度)」より

買い物ついでに学べるカルチャースクール

 セブン&アイ・ホールディングスが、学びと体験事業の充実に向け、2009年に立ち上げたのが「セブンカルチャーネットワーク」です。(株)西武百貨店と(株)イトーヨーカ堂の文化教室事業を引き継ぎ、1979年に開校した歴史ある「池袋コミュニティ・カレッジ」(東京・豊島区)と、関東と大阪に19店舗出店する「セブンカルチャークラブ」を展開しています。
 同社のカルチャースクールの特徴は、池袋駅(東京)に直結する西武百貨店やイトーヨーカドーなどのスーパーマーケット内に教室があることです。アクセスがしやすく、地域密着型で安心して通えることが人気の理由のひとつでしょう。特に「セブンカルチャークラブ」に関しては、買い物ついでに気軽に通えることからも、受講者は年々増え続けているそうです。
 受講者の中心は、子どもを除けば50代から60代の世代が中心で、女性が約8割を占めるそうです。
 同社で長年にわたり文化事業に関わる小曽戸(おそど)徹さんは、「ヨガやフラダンスなどの運動系、昭和歌謡やカラオケ、ウクレレなどの音楽系、マージャンや占いなどの座学系が人気です。近頃はテニスの受講者も増えています。かつて学生時代に経験した方々が再び始められているようです」と話します。
 1200以上の講座を開講する「池袋コミュニティ・カレッジ」の講座の魅力は、その独自性です。例えば、小説家の冲方丁さんを講師に招いた「物語はどうやって生まれるのか」など、著名人や旬の講師を招いた教室や、同カルチャースクールの茶道や香道の各流派を集めた「合同茶会」などイベント型の講座も多く、ユニークです。一方の「セブンカルチャークラブ」は、老若男女が気楽に学べる定番の講座や、地域ごとのニーズに合った講座を展開。これについて小曽戸さんは「かつて習い事がブームだった頃は、カルチャースクールに通うことが一種のステータスでした。今は趣味を充実させることや仲間づくり、生きがいづくりなど、目的をしっかりと持った方たちが多い印象です。そのニーズに応える講座の提供に努めています」と話します。
 コミュニケーションや社会とのつながりの場としてスクールに通うケースも多いようで「女性の皆さんは仲間づくりに積極的です。「池袋コミュニティ・カレッジ」では、講座終了後にクラスの皆さんが、館内のカフェで食事を楽しまれています」と小曽戸さん。
 入会金は通常5400円から6480円ほどで、受講料は月1回の手工芸講座で2500円~3000円程度(教材費等別途)と安価です。また、1講座1080円(教材費別途)の1日体験講習もあるので、興味のある方は一度参加してみてはいかがでしょうか。

趣味や学び体験を買えるサイト「趣味なび」

 趣味や学びといった「コト体験」のマッチングサービスを提供する「趣味なび」は、教室運営者(「コト体験」の主催者)と学びたい人(参加者)を結ぶサイトです。体験内容は運営会社が事前に審査を行っているので、参加者はサイト上から信頼のおける「コト体験」を自由に選べます。ジャンル数は275以上あり、主催者とチャットでやり取りもできるので安心です。参加したい体験が決まったら、サイト上で参加チケットを購入すれば、実際に趣味や学びの体験を受けることができます。学びの場を手軽に探せるサービスとして、いま注目されています。

 

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