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重大な生活習慣病を引き起こす高血圧

重大な生活習慣病を引き起こす高血圧

84歳、現役医師が伝える健康と病気の話、第4回。「人は血管とともに老いる」というように、血圧は老化の1つの目安となります。
高血圧を放っておくと、脳卒中や心臓病、慢性腎臓病など重大な病気につながることも。今月は、高血圧のお話です。

年とともに気になる血圧の値

 年齢が上がるほど気になるのが血圧ですが、私たちは緊張したり寒さを感じたりすることでも血圧が上がります。こうしたちょっとしたことで血圧が一時的に上昇するのは高血圧とはいいません。
 高血圧とは、安静にしていても血圧が正常値より慢性的に高い状態をいいます。具体的には、次の2つのうちどちらか一方、または両方が当てはまる場合をいいます。
 ❶診察室血圧 140/90mmHg以上
 ❷家庭血圧  135/85mmHg以上 
※通常は家庭血圧を優先します。

放置すると怖い高血圧

 高血圧が長く続くと血管に負担がかかり、血管に柔軟性がなくなって動脈硬化を起こしやすくなります。そのまま放置していると、脳卒中や心臓病、腎臓病など命にかかわる重大な生活習慣病につながる危険性が高まります。
 脳卒中(脳血管疾患)とは、脳出血・脳梗塞(のうこうそく)・くも膜下出血をいいます。いずれも高血圧に関連して起こる病気です。
 以前は死亡率が高かった脳血管疾患ですが、近年は食生活の変化で塩分摂取量が減ったこと、高血圧に対する治療が広く行われるようになったことで死亡率は低下しました。しかし、脳血管疾患による発作で倒れる人は依然多く、特に脳梗塞は増加傾向で、現在でも「国民病」と考えられています。
 高血圧には自覚症状がほとんどありません。稀に、めまいや耳鳴り、胸痛などの症状が現れることもありますが、これらは脳卒中や心臓病によるものかもしれません。こういった症状を感じたときは、すみやかに受診しましょう。

家庭での血圧測定が健康管理に役立つ

 家庭で毎日血圧を測って手帳に記録する習慣をつけ、それをかかりつけ医にチェックしてもらえば、高血圧の診断に役立ちます 家庭で血圧を測っていると、起床時・運動や食事の後・寒い日・緊張したときには血圧は上昇し、飲酒・入浴後には血圧が低くなる傾向があることに気付くでしょう。
 血圧は常に変動するのだということを知り、血圧の値に一喜一憂しないようにするためにも、血圧計は一家に1台あるといいですね。
 朝夕1日に2回の血圧測定が、自分の健康状態を知る重要なデータになります。できれば体重も定期的に測定すると良いでしょう。

家庭で使う血圧計の選び方

 病院での血圧測定と同じように、上腕に腕帯を巻いて測れる血圧計を購入しましょう。手首や指先で測定する手軽なものもありますが、やはり上腕に腕帯を巻くタイプの方が正確に測定できます。腕帯はサイズが選べるので、自分の腕のサイズに合う腕帯を選んでください。筒状の腕帯に腕を通して全自動で測定きるタイプは便利です。

測定するときの注意点 
❶体の力を抜いてリラックスした状態で測る
❷座った状態で測る
❸同じ時間に毎日測る
※食後や、常備薬を飲んだ後は血圧が変動しやすいので避けましょう。タバコを吸った後は論外です。

血圧管理の基本は食生活と運動

 栄養バランスのとれた食事を心掛け、飲酒は適量にすることが大切です。1日の食塩摂取量は、男性8g未満、女性7g未満が目安です。高血圧のある人は主治医の指示に従い食塩の摂取量に注意するとともに、体内の余分な塩分を排泄する作用があるミネラル成分「カリウム」を積極的に摂りましょう。
 カリウムは、新鮮な野菜や果物などに多く含まれています。そば、りんご、トマト、アスパラガス、大豆などが良いとされています。
 また、脂質(飽和脂肪酸やコレステロール)の摂取を制限し、適正体重(BMI25未満の正常範囲)を維持することが必要です。肥満気味という人は減量しましょう。
 体操・早歩き・水泳・テニス・軽いジョギングなど適度な運動を無理なく定期的にすると、はじめは一時的に血圧が上がることもあるかもしれませんが、続けるうちに「トレーニング効果」で血圧が低くなっていきます。

高血圧はどのように治療するか

 軽度の高血圧なら、生活習慣を改善すれば正常血圧を維持できることがあります。禁煙も必要です。6カ月間続けても正常血圧まで下がらない場合には、降圧薬治療が併用されます。 
 重症の高血圧では、高い血圧のまま放置すると心疾患や脳卒中を起こす危険性があるため、生活習慣の改善と同時に、始めから降圧薬治療を開始します。
 症状がないからといって高血圧を軽く考えず、生活習慣に気を付けて、医師からお薬を処方されたときは、きちんと飲み続けるようにしましょう。

 

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