都内の名処

シニアライフ・コンシェルジュが案内する都内の名処⑤

都内の名処

CHAPTER5 岩崎家が築いた名石の庭清澄(きよすみ)庭園

東京に観光名所は数あれど、あまり知られていない穴場スポットは数多く存在します。そんな「都内の名処」を、シニアライフ・コンシェルジュ藤野政史がご案内します。今月は、岩崎家三代が築いた名石の庭「清澄庭園」に出掛けてみましょう。

明治を代表する名勝

 もともと江戸の豪商・紀伊國屋文左衛門の屋敷跡だったといわれる清澄庭園は、享保年間(1716~1736年)に下総国関宿(現在の千葉県野田市)の藩主・久世大和守の下屋敷となり、そのころに庭園の基礎が造られました。その後、明治11年に三菱グループの創始者である岩崎彌太郎が荒廃していたこの邸地を買い取り、社員の慰安(いあん)や貴賓(きひん)を招待する場所として庭園造成を計画。明治13年に「深川親睦園」として開園しました。岩崎家が3代に渡り築き上げた明治を代表するこの回遊式林泉庭園を、サービスセンター長の樋口さんとスタッフの井上さんと一緒に、ご案内しましょう。
「清澄庭園の一番の特徴は、岩崎家が自社の汽船を用いて全国の石の産地から集めた名石が随所に配されているところです。日本庭園を構成する上で重要な景石をはじめ、池の端を歩けるように石を配置した磯渡り、重厚な石橋など、石に関する見どころは尽きません。私どもが発行している石の冊子と照らし合わせながら巡っていただければ、石の種類や謂(い)われについて、より深く知ることができるのではないでしょうか。清澄庭園は回遊式庭園ですので、中央の大泉水(池)の周囲を回りながら景色の変化を楽しんでいただきますが、メインの景は富士山や磯渡り、料亭などの全景が見渡せる入り口付近です。ここはかなり水際まで寄ることができるので、水の上に立っているかのような感覚を味わうことができます。庭園内は1周30分〜40分で回れますから、ちょうど良い広さだと思いますよ」と井上さん。清澄庭園は、清澄白河駅から徒歩3分という立地でありながら、都会の喧騒(けんそう)を感じさせない異空間です。庭園内には多くの庭石だけでなく、庭石を守るがごとく石仏群まであります。これだけ綺麗に石が配置されている庭園は極めて珍しく、見事としか言いようがありません。雨の中、水に濡れた石を眺めるのも風情があって良いものだと、サービスセンター長の樋口さんが教えてくださいました。また、大泉水には立派なイシガメやスッポン、大型の鯉も生息していて、池の中を眺めているだけでもすぐに時が経ってしまいます。

四季折々の花が咲く憩いの場

 庭園奥の広場には、里桜(サトザクラ)や寒緋桜(カンヒザクラ)、大島桜(オオシマザクラ)、ソメイヨシノなどの桜が咲き乱れ、初夏には花菖蒲も楽しめます。園内の散歩を日課にしている人も多く、季節問わず多くの人が訪れるのだとか。また、池に突き出るように建てられた数寄屋造りの涼亭と、大正天皇の葬場殿(現在は、再建されたもの)を移築した大正記念館は、集会場として一般に貸出されていて、主に企業の会議などで使われているそうです。
 入場料は一般150円で、年間パスポートも600円と大変お得な清澄庭園。四季折々の花を愛でながら、ゆったりとした時を過ごしてみてはいかがでしょうか。


山からの水の流れを玉石で表現した枯滝。上流には細長い石で水の流れを表し、ぶつかる様や水の淀みも含めて躍動感を演出している

藤野 政史さん藤野政史(ふじのまさふみ)
グローバルライフ株式会社 代表取締役
シニアライフ・コンシェルジュ
シニア世代の皆さまが楽しく、笑顔で、遊び、学ぶ、集う会
「グローバルライフクラブ」を運営。
 

 

関連記事

  1. 都内の名処 シニアライフ・コンシェルジュが案内する都内の名処③
  2. 【新連載】シニアライフ・コンシェルジュが案内する都内の名処
  3. シニアライフ・コンシェルジュが案内する都内の名処②
  4. コンシェルジュが案内する都内の名処 シニアライフ・コンシェルジュが案内する都内の名処④
ゴールデンライフ送付希望の方
読者プレゼント応募方法
脳トレ・脳レク応募申込
都内の名処
脳トレダンス動画
ゴールデンライフ広告掲載

ピックアップ記事

  1. ゴールデンライフ12月号
  2. 芝田千絵のアートライフ Vol.10
  3. 命涯りあり知は涯りなし
PAGE TOP