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お口の健康が、全身の健康を守る歯周病ケア

歯周病ケア

近年、お口と全身の病気は関連していると、さまざまな研究が発表されています。お口のトラブルが多いと、病気にかかりやすくなることをご存じの方は多いのではないでしょうか。

全身の病気を引き起こすむし歯と歯周病

 お口の中の代表的なトラブルとして、むし歯と歯周病があげられますが、どちらも最終的には歯を失う原因となります。
 歯を失うと、かむ力の低下を招き、やわらかい食べ物を好むようになり食の偏りが出てくることで、低栄養を招くことになります。
 低栄養の状態が長く続くと、たんぱく質の摂取が不十分になることで筋力や運動能力の低下を招き、身体的な自立が損なわれる要因となるため、お口の健康は重視されています。
 また、残っている歯が少ない人、かむ力が弱い人には認知症が多い、という研究結果もあります。歯の健康とかむ力を維持することは、全身の健康を維持することにもつながるといえます。
 むし歯や歯周病の原因は、歯垢(しこう)とよばれる細菌の塊にあります。歯垢1g中には約500種類、1億個以上の細菌がいます。「むし歯菌」は歯の表面で増殖しますが、「歯周病菌」は血液中に侵入し、増殖します。
 歯周病菌が血液にのって全身に運ばれると、全身疾患を引き起こす危険性もあります。例えば、心筋梗塞(しんきんこうそく)で亡くなった人の冠状動脈からは、歯周病菌が検出されたという報告もあります。血液中に入った歯周病菌は、体が持つ免疫力で通常は死滅しますが、歯周病菌の死骸が持つ内毒素は残り続け、血糖値にも悪影響を及ぼします。また内毒素は、脂肪組織や肝臓からの炎症物質の産生を強力に推し進めます。炎症物質は、血液中の糖分の取り込みを抑える働きもあるため、血糖値を下げるホルモン「インスリン」の働きの邪魔をし、糖尿病を悪化させてしまうのです。

成人の約8割は歯周病 歯科医で定期検診を

 歯周病を予防するためには、普段の歯磨きや舌磨き、うがいなどの自分で毎日おこなう「口腔ケア」が大切です。しかし、セルフケアが完璧にできている人は少なく、成人の約8割は歯周病にかかっているといわれています。そして介護を必要とする方においては、十分なセルフケアを行えない方が多く、磨きにくい場所に汚れがべったりと付着しているのが現状です。
 そこで、歯科医での定期検診をお勧めします。歯科医で、歯周病チェックや、歯の磨き方のアドバイスなどを受けて口腔ケアの知識を学び、お口の中をいつも清潔に保ちましょう。
 介護を必要とする方は、その全身状態に合わせた口腔ケアのアドバイスを受ける必要があります。歯科医院の送迎サービスや訪問歯科サービスを、状態に合わせて利用しましょう。
 普段の口腔ケアと定期的な歯科受診で、お口の健康に注意して全身の健康を守りましょう。

歯みがきの5つのポイント

西部 有里沙さん西部 有里沙(にしべありさ)
医療法人社団高輪会
歯科衛生士
医療法人社団高輪会(いりょうほうじんしゃだんたかなわかい)
故深井眞樹(歯学博士)により昭和54年に日本歯科医療教育発祥の地、東京都港区は高輪に第一号の診療所を開院、昭和62年7月に医療法人社団高輪会設立。平成5年訪問部門を立ち上げ、日本で初めて組織的に歯科訪問診療を開始。訪問歯科診療のパイオニアとして、日々変化し続ける歯科医療現場において、最新の技術・知識を持てるよう教育に力を入れ、北海道から九州まで診療所を展開。理事長 相浦洲吉

 

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