コラム

【新連載】サクセスフル・エイジングへの道①

サクセスフル・エイジング

❶「命令病」という名のもう1つの生活習慣病

老人保健施設にて施設長を勤める著者が語る、男性の方が長生きできない理由とは?あなたは「命令病」を患ってはいませんか?

男性の寿命を縮める生活習慣病とは?

「なぜ男性は女性のように長生きできないのか」。
 この十数年間、老人施設で晩年と言うべき高齢者に接するようになって、だんだんと答えがみえてきました。
 男性高齢者に一様にみられること、それは「命令病」です。長年蓄積された生活習慣による、生活習慣病の1つなのでしょう。職業や社会的立場はどうであれ、男子と生まれ育って生活していく過程で、次第に身についてしまう命令病。これこそが、男性の寿命を縮めていると思われます。

幼少期からつくられる命令病

 現時点で高齢の男性の多くは,子どものときから男子として甘やかされて、日常生活動作には深く関わらないようにしつけられているために、親、特に母親に次第に命令するようになり、身の回りのことができない傾向にあります。
 成人すると、それらの男性の多くは年下の女性を娶めとり、そのために命令癖がますます助長されます。その上、年を取るにつれて社会でもいわゆる目下の者ができて、命令すれば何でもやってくれるようになるので、命令癖が完成されてしまいます。
 かくして、自分のことは何もできない命令病の男性高齢者のでき上がり。
 施設でも、あたかも部下に命令するごとく、スタッフに「……してくれたまえ」的言動が多いのが特徴です。
 こうした人はたいてい、いわゆるメタボ病も患っていることが多く、そのもとは、この命令病による「無動」が原因と思われます。
 そして、随伴する性癖は、やたらにプライドが高い、人付き合いが悪く、周りに溶け込めない、すぐに怒るなどです。
 もちろん、例外はあります。年上の(あるいは逆にずーっと年下の)非世話女房を娶ってしまったか、あるいは、もともとマメで、なんでも自分でやってしまう性分か、といった方など……。

笑えることの幸せが健康につながる

 その昔、家庭内の所作に関して「男は三年に三口」などと言われ、その無口を美徳とした時代の男性が今、晩年を迎えています。「腹ふくるる」思いで溜めたうっぷんは忘れてどこかに消えたとしても、無口、無愛想の習慣が、これまた晩年を楽しめない原因になっています。
 たとえ認知症がひどくて、まともなコミュニケーションが取れなくても、高齢女性は数人集まっていつも楽しくおしゃべりしています。話が通じなくても、笑うときは笑えるのが女性の美徳でしょう。
 ここに述べたことは、科学的根拠のあることではありません。しかし、たくさんおしゃべりをして、たくさん笑っている方のほうが、やはり幸せそう、健康そうに見えます。かくゆう自分も、そうありたいと思うのです。

梶川 咸子(かじかわみなこ)
医師、医学博士。
医療法人翠清会介護老人保健施設ひばり施設長。
日本臨床内科学会、日本老年医学会会員。

サクセスフルエイジングへと導く50の答え

 

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