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成功加齢のためのQ&A⑪サクセスフル・エイジングへの道

サクセスフル・エイジング

高齢医師(84歳)の立場から、シニアが元気で幸せに生きていくための心構えを、12回にわたってお伝えしていきます。
老化と仲良く上手に付き合いながら、一緒にサクセスフル・エイジングを実現させましょう。

老化は闘う相手ではない

 人は生きている限り、さまざまな問題に遭遇し悩みます。特にシニア世代には悩みが多いものです。
 アンチエイジング(抗加齢)に惹かれる人も多いのですが、老化をアンチと悲観的に捉え、闘う必要はありません。老化と仲良く上手に付き合いながら、自分の持つ能力をフルに発揮すれば、いくつであっても「サクセスフル・エイジング」は可能なのです。
 サクセスフル・エイジングとは、1987年に米国の老年医学者ら(※)が提唱した言葉・考え方で「成功加齢」「幸せな老後」を意味します。
 これまで老化には遺伝が大きく関係しており、人ごとに起こり方が違うと考えられてきました。しかし近年、老年学の学際的研究が進み、老化の差には遺伝的因子よりも外的因子が大きく影響することがわかっています。外的因子で大切なことは、「適度な運動」と「食事を中心とする生活習慣」です。
 そして今後の超高齢社会では、老境に入るまでに「生きるための心と体の準備がどれだけできるか」が大事になってきます。
 シニアの多くは晩年が近づき人生の締めくくりを意識するようになると、色々なことが気にかかるようになります。
 人は、「未来がどうなるか」と常に不安になるものです。未来は「今」の延長線上にあります。今日できると思ったことは今日から始めましょう。 あなたのこれからの人生で、今日が一番新しいのです。
 死はいつやって来るかわかりません。しかし死を深く考えることにより、生への自覚を高められます。死をいたずらに恐れるのではなく死を意識することで、逆に今を精一杯生きる推進力にすることが大事なのです。

(※)老年医学者のJohn W. Rowe, MDと社会心理学者のRobert L. Kahn, PhD

未来の不安を解消するロードマップ

 この世に生を享け死ぬまでの人生の旅路で出合う代表的な苦悩を、お釈迦様は「四苦」と言っています。すなわち、
①生きているために持つ
 「生きる」苦しみ
②老いたくないのに
 「老いる」苦しみ
③健康を望んでいるのに
 「病む」苦しみ
④死にたくないのに
 「死ぬ」苦しみです。
 シニアの多くは晩年が近づき、人生の締めくくりを意識するようになると、こんなふうに逝きたいとか、残される家族はどうなるのかなど、色々なことが気にかかるようになります。
 そこで、これからの人生を安心して生きていくために、自分が希望する死の迎え方や葬式、お墓、相続、形見分け、死去に伴う各種の事務手続きなど、家族に伝えるべきさまざまな事項をまとめておことをお勧めします。
 後世への置き手紙でもいいですね。ひ孫や玄孫がこれを読んだときに、彼らの脳裏に曾祖父・曾祖母、高祖父・高祖母が甦ってくるような手紙ならベストでしょう。
 あらかじめ決めておくと良いと思われる主な項目を次に挙げておきますので、参考にしてください。

 

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