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年を重ね経験を積んだ今だからこそできる自分を輝かせる生き方

自分を輝かせる生き方

生活必需品の買い物に困る「買い物難民」は、全国に700万人いるといわれています。
そんななか、買い物難民を救うとして注目されているのが、移動スーパーです。定年直前に退職し、移動スーパーを始めた中村由己夫さんにお話を伺いました。

中村由己夫さん(なかむらゆきお)(60歳)
2016年に移動スーパー「とくし丸」と契約を結び販売パートナーとなる。担当エリアである東京・杉並区のお宅を一軒一軒訪問。とくし丸本部が開業に必要なノウハウを提供し、販売パートナーと提携スーパーが顧客とルートを開拓する。

Chapter 01 人の幸せが自分の幸せにつながる

買い物難民700万人

 「超高齢社会」とよばれる現代。加齢によって行動範囲が狭くなったり、過疎化で商店が撤退したりするなどで「買い物難民」が増加しています。その数は700万人にも上るといわれ、この状況は地方に限ったことではなく、都会においても社会的な問題になってきています。
 そこで今、注目されているのが、軽トラックに生鮮食品や惣菜などを積んで走る移動スーパーです。
 中村さんが定年直前に退職して選んだ生き方は、この移動スーパーで「誰かを幸せにすること」でした。

「何か」を求めていたときに

 中村さんは以前、業務用電気計測器の海外営業を行っていました。
 定年を2年後に控え、今後の生き方について模索し始めます。「再雇用」「職に就かない」「新しい仕事を始める」。3つの選択肢を考えていたとき、あるテレビ番組で移動スーパー「とくし丸」のことを知ります。ピンときた中村さんは、すぐに本部へ連絡したと言います。
「前職では、市場の理解や現地パートナーとの協力関係構築など海外を飛び回り貴重な経験をさせてもらいましたが、何かが足りないと思っていました。その「何か」とは、人を幸せにするために、自分が直接お役に立つこと。相手のうれしそうな顔を見れば、自分もうれしくなれるはず。そう考えていたところ、利用者と直にふれ合う移動スーパー「とくし丸」を観て『これだ!』と思ったんです」
 中村さんが会社を辞めたのは59歳のとき。退職金が満額もらえる60歳まではあと少しでした。それを棒にふってまでとくし丸を始めたのは、「モチベーションが高いときが始めどき」と心得ていたからです。職を変えるには体力と気力はもちろん、勢いも必要です。新たに何かを始めるのに、定年して一度腰を落ち着かせてからでは遅いと思ったのです。

町の見守り役として

「とくし丸」(株式会社とくし丸)は、全国各地のスーパーと提携しながら担当エリアで移動販売を行っています。ドライバーである「販売パートナー」は個人事業主です。
 販売パートナーは「見守り」の役目も果たし、行政や警察署と「見守り協定」を結んで見守りを行っているエリアもあります。その活動には数々の感謝状が送られています。2016年に「日本サービス大賞農林水産大臣賞」、2017年には「グッドデザイン賞ビジネスモデル部門」でベスト100を受賞しました。2018年1月時点で、とくし丸の稼働台数は270台を数え、その数は現在も拡大中です。

感謝が大きな生き甲斐

 中村さんは、「あの人は煮魚用の切身が好きだから」など、その日にまわるお宅をイメージしながら荷物を積み込むと話します。
「『あなたがいないと困るから体を大事にしてね』と言ってくれる方や、とくし丸が動き出すまで手を振ってくれる方までいます。日々感謝されることに大きな生き甲斐を感じています。再雇用や無職の道を選んでいたら、こんな経験はできなかったでしょう」
 仕事である以上、もちろん楽しいことばかりではありません。荷物の積み込みには3時間もかかり体力を使いますし、3ルートを週2日ずつ走るため、お休みは週1日です。それでもこの仕事に踏み出せたのは、やはりご利用者のうれしそうな顔が見られるから。「自分の希望を全て満たすものは、世の中にはありません」ときっぱり言い切る中村さん。奥さんには「当分は旅行に行けなくなる」と了承を得てのスタートでした。
 前職では仕事のことを考えて寝付けない夜も多かったそうですが、今では体をよく動かすことで眠れるようになり、奥さんとは毎夕食の団らんが持てるようになるなど、生活が満ち足りていると言います。
「これからの目標は、できるだけ長くとくし丸を続けること。半分は生活のため、半分はボランティアのつもりで健康に十分留意しながら、利用者の方々にたくさんの笑顔を届けていきます」

【問】株式会社とくし丸
info@tokushimaru.jp TEL:088-612-7028
販売パートナーとして働くことにご興味のある方、
「とくし丸」に来てもらいたい買い物にお困りの方は、メールまたはお電話でお問い合わせください。

 

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