健康・お金・生活

増えゆく認知症 在宅介護の限界とは?

在宅介護の限界とは

超高齢社会となり、認知症の人が増えています。認知症の人を在宅で介護する人も増え、介護疲れによる不幸な事件が後を絶ちません。
問題が起こる前に、何かしら防ぐ手立てはなかったのでしょうか。

在宅介護の約7割が独居か2人暮らし

 当社は、福祉用具のレンタル・販売・住環境の整備を行っており、自立生活のための支援を事業としています。必然的にお客さまは、在宅介護の方がほとんどです。そのうちの7割は、独居または2人住まいの方になるでしょうか。
 最近はご主人が亡くなられ、お子さまも独身のため、親子で2人住まいという方々も増えてきたように感じます。お子さまと言っても60代の方がほとんどですから、こちらも「老々介護」の一形態と言っていいかもしれません。
 在宅では介護される方もする方も、皆さま不安を抱えながらも「できれば最後まで自宅にいたい」「自宅で面倒をみてあげたい」が本音のようです。要介護原因の第1位は 認知症 今月は、昨年9月に厚生労働省から出された「在宅介護実態調査の結果」から見えてくる「在宅介護の限界」について、お話をしたいと思います。
 実態調査によれば、本人が抱えている傷病の第1位は、要介護状態になる原因の第1位と同じ「認知症」です。今後の在宅生活の継続に向けて介護者が感じる不安の第1位も「認知症への対応」でした。今後ますます増えていくと予想されている認知症は、介護の世界では既に「要介護状態になる原因」「現実問題」「将来の生活への不安材料」として、最大の課題になっています。

認知症の人を在宅でみる限界

 認知症の症状の現れ方は、人の性格と同じで十人十色です。単にもの忘れが多くなってきたくらいであればまだ良い方で、時間の感覚がなくなって昼夜が逆転したり、徘徊や妄想などの周辺症状(行動・心理症状)が頻繁に見られるようになったりすると、介護する方も1人や2人では対応できなくなってきます。
 特に、要介護者と介護者が2人で生活をしているケースでは、介護者は、言っても仕方がないとわかってはいても疲労などから声を荒げてしまうことが日常茶飯事になる場合もあります。こうなると要介護者の方は、何で怒られているのかが理解できず、ますます混乱して周辺症状に拍車がかかっていくことになります。
 以前、介護をしている方がストレスで大病を患ってしまった、という事例もありました。このような悪循環に陥ってしまったら、在宅介護の限界はとうに超えていると思います。

「もう限界」と思う前に施設入居の検討を

 認知症の方が施設を検討される場合、「グループホーム」「有料老人ホーム」「特養」などが入居先になります。
 施設にもよると思いますが、問題行動の多かった方が施設に入居されてからは、職員の温かい対応により周辺症状が軽くなり、笑顔も見せるようになったという話をよく聞きます。
 逆に入居してから認知症がさらに進んでしまうケースもあるのですが、在宅で介護している方のご苦労や、その後のことを考えますと、大きな問題が起こる前に
適した施設を検討しておき、在宅介護に限界を感じるようであれば、ご入居をお勧めします。
 要介護の方々の約7割が独居または2人住まい、そのうち少なくとも3割の方は認知症を患っている……それが現在進行中の現実です。認知症の人は、今後ますます増えていきます。
 時折、介護疲れによる不幸な事件を耳にしますが、問題が起こる前に何かしら防ぐ手立てがあったのではないかと思います。

斎藤豊男さん斎藤 豊男(さいとうとよお)
株式会社けんこうぷらん 代表取締役
福祉用具専門相談員 
福祉住環境コーディネーター

 

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