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ライフエンディングを考える親から子へ思いを引き継ぐ「生前整理のすすめ」

「こんなガラクタいつまで保管しておくの?」子ども世代がそう感じるモノも、親世代からすれば「非常に価値があるモノ」。
生前整理は、単に「捨てる」作業ではありません。価値観を家族と共有する大切な作業なのです。

遺品整理の前に生前整理を

 昨今、多くのメディアで「断捨離」や「ときめきの片付け」など、さまざまな整理整頓術が話題になっています。実際に私もやってみたところ、とてもわかりやすく参考になったのを覚えています。
 ところで、「生前整理」と「遺品整理」とでは、決定的な違いがあります。それは、遺品整理が「自分の片付けではない」ということです。つまり、故人の意思がわからず、確認もできない。何を残さなければいけないのか?必要書類は何か?生前大事にしていたモノは整理していいのか?そんな疑問が多く困るのが、遺品整理です。

生前整理で価値観を共有する

 遺品整理を業者へ依頼する方の多くは親と同居しておらず、遠方にお住まいの方がほとんどです。親や親族と話す機会はお盆とお正月くらい。そうなると生前に死後(今後)の話はしづらく、特にお正月やお盆は子どもの近況や楽しい話を聞きたいものです。お互いに「今年こそ話そう」と思っていても、親や孫の楽しい顔を見ると、どうしても切り出せません。しかし、親世代は想像以上に今後のことを考えています。だからこそお互いに、今後をより良くするために相談を切り出すことが大事です。
 つまり「生前整理」をすることで、親から子へと思いを引き継ぎ、大事なモノを共有し合う作業の場を作るのです。そうすることが、家族間のコミュニケーションにも繋がります。結果として、遺品整理をする際のトラブルや困り事もなくなるでしょう。

生前整理は捨てる作業ではない

「こんなガラクタいつまで保管しておくの?」そんな疑問は誰しもが持つもの。しかし当人からすると「非常に価値があるモノ」だったりします。それは、思い出や経験が価値に繋がるからです。
 生前整理とは、本当に残したいこと、託したいことを、家族と共有する作業です。それは「捨てる」作業ではありません。価値観を家族と共有し、「引き継ぐ」ことこそが、生前整理の重要なポイントなのです。 

整理する期限を設けて子どもに引き継ぐ

 実際に「生前整理をしてみよう」とは思い立ったものの、どうしたら良いかわからない、ということはありませんか?そんなときは家族と話し合い、具体的に先が見えて前向きになれる期限を設けましょう。例えば、なんとなく「1カ月で押入れを整理する」とい言っても、あまり継続できません。それよりも「お盆に子どもと孫が一緒に来るから、そこまでに整理し、引き継ぐことは子どもに話してみよう」というように、今後をより良くするための期限を決めると良いでしょう。 
 全部できなくても問題はありません。片付けながら写真を見て、思い出にひたる時間も大切でしょう。生前整理とは「自分のモノを家族と共有し引き継ぐこと」が、一番のポイントだからです。
 生前整理は、「自分の意思で整理」ができ、遺品整理は「家族の意思で整理」することなのです。
 ぜひとも遺品整理の前に、生前整理をしていただきたいと思います。

生前整理のワンポイントアドバイス
株式会社ケアサービス

富澤政信さん富澤 政信(とみざわまさのぶ)
株式会社ケアサービス 常務取締役
経済産業省 「ライフエンディングステージ創出」委員

 

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