健康・お金・生活

お口は健康の入り口「五」で整える食のケア

五感を働かせて食べることは、健康の基本です。
しかし、五感やお口の機能は、年を重ねるごとに変化していきます。
今月は、いつまでも健康においしく味わうためのキーワード「五」のお話です。

五感で健康に味わう

 私たちは、好きな食べ物が目の前にある時、酸っぱい梅干を食べた時、かたい物をよくかんで食べた時、おいしいにおいを嗅いだ時などには自然と唾液が出ます。
 五感を働かせて食べると唾液の分泌を促し、味覚に関する神経をよく働かせることにつながります。
「おいしい」と感じると、食欲が増進します。五感を働かせることで好き嫌いなく、おいしく栄養補給ができるのです。
❶視覚
 食欲には見た目も重要で、食物の彩りや形などから食べたい気持ちが生まれます。私たちは目も使っておいしく食べています。
❷ 聴覚
 料理をしている時の音(ジュージュー、トントン)はいろいろですが、音を聞いて「おいしそう」と感じることがあるように、耳からの情報は食べる楽しみをわき立たせます。
❸嗅覚
 甘い、酸っぱい、辛いなどの香りは食欲をそそります。鼻でにおいを嗅ぎ分けて、食べることの楽しさを味わっているのです。
❹味覚
 口の中に入った食物が咀嚼(そしゃく)されて食塊となるまでに、甘い、しょっぱい、辛い、酸っぱい、苦いなどの味を感じながらおいしさを味わっています。
❺触覚
 かんだ時に感じるさまざまな触感(サクサク・ポリポリ・とろとろ・ふんわり)は、食べる意欲を高めます。

加齢により五感も変化する

 加齢とともに視覚・聴覚の機能は衰えてきますが、「おいしい」と感じてきた記憶があるため食欲減退にはつながりません。 
 嗅覚は感受性が低くなり、食欲低下につながることがあります。
 味覚は、加齢により唾液の分泌量が減少しがちで感受性が低くなるといわれています。加齢による味覚の変化で特徴的なのが、塩味を感じにくくなることです。味付けが濃くなりやすく、高血圧などの原因になるため注意が必要です。
 触覚(口腔内の感覚)が鈍くなると、口に食べ物を入れてもわからずにため込むことがあります。

加齢により口も変化する

 五感に変化があるように、口の中にも5つの変化が起こります。
❶歯
 むし歯や歯槽膿漏(しそうのうろう)により歯数が減少してきます。
❷かむ力
 かむために必要な顔の筋肉が衰えてきます。
❸唾液
 唾液の分泌量が減り、口腔内の乾燥が増えてきます。
❹舌
 舌などにある味を感じる器官「味蕾(みらい)」が減少してきます。
❺飲み込む力
 飲み込む筋力が低下してきます。
 これらの変化に伴い、やわらかい物や好きな物ばかり食べるようになり、栄養が偏りがちになります。栄養バランスが悪いと、さまざまな病気の原因にもなります。
 また、機能の低下に伴い食べる動作が難しくなると、「食べにくい」という気持ちが食欲を低下させ、低栄養の危険性が高くなります。
 これを防ぐには、味を感じる「味蕾」の細胞の再生を助ける栄養素「亜鉛」や「アルギニン」を意識的に取るようにしましょう。 
 亜鉛やアルギニンを多く含む食品には、カキ、カニやエビなどの甲殻類、ココア、牛肉、卵、マグロ、カツオなどがあります。

健康のカギは「五」

 栄養の知識がなくても「五味・五色・五法」を意識すると、見た目や味のバラエティが広がり、自然と栄養バランスも良くなります。
【五味】
 甘い・塩辛い・酸っぱい・苦い・辛い の五つの味です。五味が揃うと、食事を最後まで飽きずにおいしく食べることができます。
【五色】
 白・黒(紫)・黄・赤・青(緑)の五つの色です。五色が揃うと彩り良く食欲がわきます。
【五法】
 焼く・煮る・揚げる・蒸す・生食の五つの調理法です。調理法を変えることで効率良く料理を作ることもできます。

健康のカギは「五」

お口から免疫力アップ

 体を守る免疫器官の1つといわれる「お口」。それは唾液の中に、「抗体」や「リンパ球」といった免疫物質が多く含まれているからです。「ケガには唾をつけておけば良い」とか「口の中の傷はすぐに治る」といわれるのは、唾液に含まれる免疫力のおかげなのです。
 唾液は、おいしい物をよくかんで食べると分泌が増えます。
 お口から食べることで免疫力は生まれます。いつまでも味わって食べる喜びと笑顔を忘れずに、健康を維持したいものですね。

山﨑 律子さん山﨑 律子
医療法人社団高輪会 
西日本グループ 事業運営部 歯科衛生士
医療法人社団高輪会(いりょうほうじんしゃだんたかなわかい)故深井眞樹(歯学博士)により昭和54年に日本歯科医療教育発祥の地、東京都港区は高輪に第一号の診療所を開院、昭和62年7月に医療法人社団高輪会設立。平成5年訪問部門を立ち上げ、日本で初めて組織的に歯科訪問診療を開始。訪問歯科診療のパイオニアとして、日々変化し続ける歯科医療現場において、最新の技術・知識を持てるよう教育に力を入れ、北海道から九州まで診療所を展開。理事長 相浦洲吉

 

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