インタビュー

歌手・俳優・タレント ピーターさん

輝く人 インタビュー 8月号 Vol.83

一気に燃えて灰になるのではなくずっとくすぶる炎でいたい

歌手・俳優・タレントとして幅広く活躍するピーターさん。
映画『乱』を始め、舞台やドラマでは池畑慎之介として。
2つの名前を使い分けて活動する理由や、人生の断捨離について伺いました。

ステージに立ち拍手を浴びて生き返る

芸名の「ピーター」は「ピーターパン」が由来だとか。

 15歳で芸能界にスカウトされ、デヴィッド・ボウイなどユニセックスが注目された時代に、大人が可愛がってくれる少年(ピーターパン)というコンセプトでデビューしました。でも蓋ふたを開けたら10代の女の子たちから「キャーキャー」言われて(笑)。デビューからの約7年間は、記憶にないほど忙しかった。

ニューヨークへ行ったのも、そんな影響から?

 10代から20代前半の青春時代をあれよあれよと過ごし、自分の意志と反する生活が続いたことで、24歳の時に一度立ち止まろうと。まだ若いし、もっと合ってる仕事があるかもしれないと、芸能界を辞める覚悟でニューヨークに渡りました。しばらくは自由気ままに過ごしていたんだけど、ある日、観劇した舞台で観客席から拍手を送っていたら、ふと「自分はやっぱりステージに立ちたい」と思ったんです。私は地唄舞の芸能一家に生まれ、父は家元でした。親族にサラリーマンは一人もいない、結局は血なんだと思います。自分は舞台に立ち、お客さまの拍手によって充実感をいただいている、心機一転、芸能界に復帰しました。これからは自身が望む仕事をやっていこうと決意し、31歳の時には黒澤明監督の『乱』に出演させていただきました。『乱』は化粧をせずに素顔で勝負できることを証明した大切な作品です。それからは、役者として演じる時は池畑慎之介、タレントで活動する時はピーターとして、2つの名前を使い分けるようになりました。おかげで、頑かたくなに守ってきた少年のイメージ「パンタロンスタイルのピーターパン」という制限が消え、演技もタレント活動もやりやすくなりましたね。だからこそピーターの時はドレスを着て、派手にキレイに、自由に何でもできるんです。

1に住、2に食、60歳を迎えて自宅を断捨離

ピーターさんといえば料理上手としても知られています。

ピーターさん
 単身生活が45年以上、料理は特別なことではなくて。朝起きて顔を洗ったらお米を研ぐ、という習慣ができています。それに食べることを単なる営みではなく、楽しみたいんです。最近少し太ったので、お米の代わりにカリフラワーを細かく刻んでチャーハンにしたり、こんにゃくでチャプチェを作ったりして工夫しながら体型管理をしていますが、基本は自分の好きなものを作って自由に食べていますね。実は私、お酒があまり飲めなくて。だから外食よりも家での食事が多いです。でも皆さん、私が毎晩グラスを片手にクルクル回しているイメージがあるみたいで(笑)。楽屋にたくさんのワインやシャンパンを持って来てくださるんです。それで2002年から東京・高輪の自宅に友人たちを招き、お酒や食事を振るまう会を始めました。

ブログなどでよく紹介される「高輪会」ですね。

 そうです(笑)。今住んでいる葉山以外に、以前は高輪や熱海などに4軒の家を所有していました。生活の基本を「衣食住」といいますが、私の中では1に住、2に食、そして3番目が衣。だって人生の3分の1は睡眠に費やすわけだから、90歳まで生きたら30年は寝てるわけでしょ?だからこそ住まいは、ちゃんとしていたいんです。40歳で「海の見える家に住む」と決め、家で心地良く過ごすことにこだわってきたから、仕事が終わればすぐに帰りたくなる。それでも60歳を過ぎ、40代の頃と比べると行動範囲が狭くなったから家の断捨離を決意、葉山以外の自宅を手放しました。女優の高峰秀子さんや沢村貞子さんの本を読み、人は半分以上、不要な物の中で暮らしていると気付いたんです。諸先輩方の「人生をシンプルに捉える生き方」に憧れますね。

出演中の番組のコンセプト「人生楽しんでいる大人って、憧れ。」そんな人生ですね。

 さまざまなしがらみで我慢の人生をおくる人、自由奔放に独りの人生をおくる人、人生の重ね方は人それぞれです。私はゴールデンライフの少し上をいく「プラチナライフ」をテーマに悔いなく生き、「もう一度この人生をおくりたい」と思う最期を遂げたい。2015年は池畑慎之介としてさまざまなドラマに出演させていただきました。今年は水前寺清子さんと共演できることを理由に、出演を決めたこの番組を始め、ピーターとしてお仕事をさせていただいています。ブームのように一気に燃えて灰になるのではなく、ずっとくすぶる炎でいたいと思っています。60歳まで生かしてもらった人生、シンプルに自由奔放に生きて「めっけもん」の人生を楽しみたい。この先はわからないけど、最期はおもいっきり贅沢をして、車や船で世界中を旅したいかな。でも旅行したらもっと元気になって、お金を使い果たして困ってたりしてね(笑)。

ピーター
1952 年8月8日生まれ、大阪府出身。
1969 年にATG 映画『薔薇の葬列』で俳優デビュー。同年には『夜と朝のあいだに』で歌手デビューも果たし、第11回日本レコード大賞の最優秀新人賞を受賞する。1985年に黒澤明監督の映画『乱』に出演し、その後は歌手、俳優、タレントとして、映画や舞台、テレビなどで幅広く活躍している。

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