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体への負担が少ない自然農法で野菜作りにチャレンジ!③そら豆編

家庭菜園を始めてみたいと思っても、体への負担を考えると二の足を踏まれる方も多いのでは。
でも、ご安心ください。シニアのための体に優しい家庭菜園の作り方があったのです。
今月はそら豆の作り方を紹介します。

野菜の成長リズムはシニアの生きるリズムと同じ

 長い間、ビジネスや家事・育児のリズムに合わせて忙しい時を過ごしたシニアが、引退後はゆっくりと過ごしたい、そう思うのは当たり前のことでしょう。そのゆっくりとしたリズムこそ、農業のリズムと同じです。野菜はゆっくり、しかし確実に育っていきます。野菜の成長リズムこそ自然のリズムで、その意味で農業は、シニアの生活スタイルに合っています。
 シニアが農業を続けるには、体への負担が少ないのが何よりです。その点で、シニアには自然農法がお勧めです。
 自然農法とは、愛媛の福岡正信先生が創始したもので、「耕さない」「雑草を抜かない」「殺虫剤を使わない」「肥料をやらない」ことが特徴です。ただし、「耕さない」と言っても人が耕さないだけで、自然農法の畑には特にミミズがたくさんいます。ミミズは土を食べてその中から栄養分を濾(こ)し取り、残りをフンとして地中に捨てます。ミミズのフンは「土の団塊構造」という植物に最も良い環境をつくり出します。ミミズは1日に自分の体重とほぼ同じ量の土を耕すことになります。自然農法はなるべく殺虫剤や土壌消毒をせずに、植物の残渣(ざんさ)を畑に戻すことによりミミズの食べ物を供給し生育を助け、これに畑を耕すことを任せます。考えてみれば、自然は実によく循環しているとただ驚くばかりです。耕さず、ただミミズに任せるなんて素敵だと思いませんか。自然農法を実践していると、ミミズが大切な友達に見えてきます。そして最後に、収穫と美食のご褒美が待っています。

【10月末~11月】 ●種まき

81_seikatu05-1 そら豆の種まきは、10月末~11月の初めが最適です。種まきが早過ぎると茎が伸び過ぎて春の強風で被害を受けやすく、遅すぎると小さく育ち枯れたり収穫が落ちたりします。
 そら豆の種には、根と芽が出る「おはぐろ」という黒い筋があります。種を畑にまく時は、必ずおはぐろを斜め下にして、深さは4㎝ほど埋めます。種はポットにまいて芽を出してから、畑に植え替えても構いません。
 発芽後、発酵鶏糞(はっこうけいふん)をひと握りずつ与えます。自然農法では肥料をやらないのが理想ですが、野菜作りでは畑から収穫物を持ち出すので、その分は肥料として与えます。しかし、これ以外に肥料は一切与えません。

【3月末】 ●防風柵を作る

81_seikatu05-2 3月末ごろになり暖かくなると、急に丈が伸び始めます。背が高くなりやすい割に茎が弱いので、強風対策が必要です。風で茎が折れると病気が出たり枯れやすいので、防風用の柵を作ります。支柱に縛り付ける方法は、茎が弱いこともありお勧めしません。写真のように周囲を狭く囲ってください。

【4月ごろ】 ●若芽摘みとアブラ虫の除去

81_seikatu05-3 4月になりそら豆の花が咲く頃、先端の若芽に緑色のアブラムシがたくさん付きます。これを芽ごと摘みます。まだあごの力が弱い幼いアブラムシは、やわらかい先端の若芽だけから樹液を吸うため、花が咲く頃になると先端に集まります。このチャンスに先端の若芽ごとアブラムシを除去し、踏みつぶしておきます。また、この頃は茎も大きくなっているので先端を摘んで茎の成長を止めるには好都合です。この時期を逃すと、アブラムシは黒くて強い成虫になり、どこからでも栄養を吸うようになります。幹全体がアブラムシで黒く覆われるとそら豆はなりません。この若芽摘み作業は、無農薬で育てる場合、最も重要です。

【5月ごろ】 ●摘果と収穫

81_seikatu05-4 そら豆は1つの枝にたくさんの花が咲いて実がなりますが、これを3房に絞ります。収穫は5月に入ってから、空に向かった「さや」が下に向いた時で、さやの背が黒びかりする前が最適です。さやを開き、おはぐろが黒くなっていたら収穫が遅すぎます。売られているそら豆の多くはこの状態ですが、おはぐろがまだ緑色で黒くなる寸前がおいしいのです。
 巷ではビールと枝豆が一般的ですが、新鮮なそら豆とビールはさらに格別です。家庭菜園をする人だけが得られる、至福の時を過ごしてください。

横森 慶信さん横森 慶信(よこもりよしのぶ)
自然農法を基礎とした「鷺野自然農園」園長。自然農法を始めてから20年以上が経つ。
元大学教授。現在は、自然科学者の目で見た農業、エネルギーと森と食糧の関係、放射性セシウムの最終貯蔵について執筆活動をしている。
http://www.geocities.jp/guzura100/

 

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