健康・お金・生活

相手を理解し、より良い関係を築く傾聴の力

傾聴は、自分の意見を押し付けず、相手のことを考えて「共感」し、そっと「寄り添い」「見守り」ます。それはまさに介護の姿勢そのものなのです。

共感、寄り添い、見守る

私が介護の仕事に携わったのは、ヘルパーの資格を取得してから12年目のことでした。始めはとにかく入居者さまのお顔と名前を覚えるだけで精一杯で、無我夢中のうちに2、3年が過ぎました。
 私は主に入浴介助の仕事をしていますが、衣服の着脱や洗髪などの支援を毎日行うことで、ようやく入居者さまの「笑顔」を感じ、「ありがとう」という声が耳に入るようになってきました。
 皆さまのお役に立ち、喜んでいただけることを思うと仕事が楽しくなり、「もっと入居者さまのお役に立てることはないか」と考えるようにもなりました。そんな時、傾聴ボランティアの講座があることを知り、早速申し込みました。
 傾聴は、英語ではアクティブ・リスニングともいわれており、積極的に聴くことです。とはいってもただ黙って聴くのではなく、相手の様子や話す内容などに意識を集中して聴きます。あいづちを打ちながら、相手の言葉を繰り返したり(オウム返し)、気持ちに共感する言葉を伝えたりしながら聴きます。自分の意見を押し付けず、相手のことを考えて「共感」し、そっと「寄り添い」「見守る」のです。その目的は主に、相手をよく理解し、より良い関係を築き、相手の方に気持ちを楽にしてもらうことです。介護の現場での実践はなかなか難しいのですが、常に心掛けたいと思っています。
 人生の大先輩であるご入居者の皆さまの介護は、体力はもちろん細やかな気遣いも必要です。体力の限界を感じ、仕事を辞めようかと思ったこともありました。しかし、そんな時にいつも頭に浮かぶのは、自分のお体のことよりスタッフの体を気遣ってくださる優しい入居者さまのお顔と、何かある度に助けてくれるル・レーヴの仕事仲間でした。本当に感謝しています。介護の仕事は難しく大変な面もありますが、これからも傾聴を心掛け、体力の続く限りがんばっていきたいと思います。

佐藤玉和さん佐藤 玉和(さとうぎょくわ)
(株)メディカル・デザイン 
介護付有料老人ホーム ル・レーヴ南浦和 介護職員

 

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