健康・お金・生活

ご利用者に寄り添えるケアマネジャーをめざして

デスクワークが多いケアマネジャーの仕事ですが、ご利用者とご家族に「安心」「幸せ」と思っていただくためには、ときにはフロアに足を運び、現場に近い視線でご利用者と会話することも大切です。

祖母に導かれた介護の仕事

今年の5月から介護支援専門員としてハートフルケア新通で勤務し始めた私は、それまで介護現場で10 年、それ以前はアパレル関係の仕事に従事していました。全く違う業種からの転職でしたが、人と接することがもともと好きだったことから、サービス業であることが共通していました。
 幼少期の私は両親が共働きだったこともあり、商店街で商売を営む祖母の家でよく過ごしました。祖母のお店には近所の人やお客さまがいつも囲炉裏ばたで楽しそうにお茶を飲みに集まってきており、私はよく皆の前で歌ったりおしゃべりをしていた、そんな思い出があります。
 その祖母は私が中学生の時に脳出血で倒れ、以来20年以上あちらこちらの病院を転々とし、私のことも少しずつわからなくなっていきました。
 お店を営んでいた祖母が私を接客サービス業へと導き、晩年、介護が必要となってからの祖母のイメージが、介護の仕事へと導いたのだと、今あらためて思っています。

若い職員たちから学んだこと

私が今の仕事を始めたのは、35歳を過ぎてからでした。同僚といわれる人は皆、20代はじめの若さ溢れる人たちばかりでした。若い職員であっても、ご高齢者への接し方やコミュニケーションのとり方などを見ていると「どうしてこんなに優しく声掛けができるのだろう」「心から優しくご利用者と接している。本当にお年寄りが大好きなんだなぁ」と強く感じる人が多かったのをよく覚えています。
 それまでの職場では、とにかく忙しい日々の中で業務に追われ、ひたすら時間内に素早くスムーズに仕事を終わらせられるかばかりを考え、ご利用者のことよりも業務優先という職員がたくさんいる中で、私は考えさせられてしまったのです。
 今の職場では、私よりも随分若い彼女と彼らから優しい介護、常に寄り添う介護など多くのことを学びました。一緒に悩み、考え、奮闘し、ご利用者お一人おひとりに合った支援を行い、ご利用者からは「ここに来るのを楽しみにしているんだよ」とおっしゃっていただきました。
 あれほど優しい介護ができるにもかかわらず、この業界から離れていく人たちもいます。それぞれ理由はあるのでしょうが、素晴らしい人材をこの介護業界から失ってしまうことをとても悲しく思います。またいずれ戻ってきてくれることを強く願っています。

ご利用者に寄り添えるケアマネジャーに

 何も知らないまま飛び込んだ介護の仕事でしたが、何と奥深いものでしょうか。深く知るにつれ、学ぶことは次から次へと出てきます。もっと自分をレベルアップしたい。そう思った私は、介護の仕事をさらに深く理解していくためにも、介護支援専門員の資格を取得することにしました。
 資格を取得してからはデスクワークの方が増えましたが、もともと現場で動いていることが好きでしたので、よくフロアへ足を運んでは、ご利用者とコミュニケーションを取りながら、その方の状態や状況などの把握をして、少しでもご利用者に寄り添えるよう努めています。デスクに座っているだけでは、ご利用者のことは何もわかりません。できる限り現場に近い目線で、ご利用者や介護する人の気持ちをわかっていたいと常に思っています。
 この仕事は自分を成長させてくれ、そしてたくさんの人々から「ありがとう」と言ってもらえます。この仕事で、この職場で働けることに感謝しながら、ご利用者とご家族が「ここで暮らせて安心、幸せ」と思っていただけるよう、お一人おひとりに寄り添っていけるケアマネジャーでありたいと思っています。

鈴木良子さん鈴木 良子(ずずきよしこ)
㈱東日本福祉経営サービス 介護付有料老人ホーム ハートフルケア新通
介護支援専門員(ケアマネジャー)
 

 

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