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こちら西新宿-税理士よろず相談奮闘記【58】

相続税の優遇税制の中には、遺産分割協議が申告期限までにまとまらないと、適用できないものがあります。
争続を起こさないために、終活を通じて相続のことを考えることが節税につながります。

 私どもの事務所でお受けする相続税の申告は、「ワンパック相続®」というサービス名で対応しております。通常、税理士は相続税の申告しか行いませんが、このサービスでは申告書の作成に併せて、戸籍の収集や不動産の登記、銀行の名義変更などといった面倒事を一手にお引き受けいたします。
 実務上悩ましいのが、戸籍等をすべて集め、税法上の評価も終わり、各金融機関での必要書類も手元に届いた状態で、さあ、詰めのお打ち合わせをしましょう、という段階で争続により遺産分割協議がまとまらないケースです。

相続税の申告期限は10ヵ月以内

「相続のことはすべて任せるよ」と言っていた兄弟たちが、申告書で数字として相続財産を見た途端に態度が豹変、なんていうことが間々あります。自宅は、同居して母の身の回りをみている長男が取得、家業の事業用資産もそれを継いでいる長男が取得、相続税を納税するためには預貯金も長男が取得せざるを得ない、という場合には、次男や三男が取得する財産はほとんどなくなり、各人の法定相続分にはとても届かないでしょう。
相続税はどのような相続財産であっても、原則、現金で納付しなければなりません。そして申告期限はお亡くなりになってから10ヵ月。もし、その日までに遺産分割協議が確定していない(以下、この状態を「未分割」といいます)と、余計な税負担が発生してしまいます。

優遇税制は分割が決まらないと使えない!

未分割の状態では、相続税を計算する上で、優遇される金額の大きい次の制度を適用することができません。

未分割のままでは適用できない税制
❶配偶者の相続税額の軽減配偶者が取得した財産は、法定相続分と1億6千万円のいずれか大きい方までは相続税がかからない。
❷小規模宅地等の減額
事業の用や居住の用に供していた土地は、一定面積までの80%または50%までは相続税がかからない。など

これらの優遇税制を使うには、申告期限までに分割を整え、申告書を提出しなければなりません。逆に未分割だと、ほとんどの場合は、いったん相続税を国に納めて、分割が確定した後、一度納めた税金を戻してください、という申告をしなければなりません。時間も労力も相当なものになります。これを避けるためにも、遺言書などの準備が大切になります。

遺言書や生前贈与を活用

 残された財産がほとんど不動産だったり、家業でご商売されていた場合など、実際には法定相続分で均等に分けるほうが難しかったりします。その対策として、遺言書やエンディングノートに『平等な分け方になってはいないが、それに至るこういった事情や想いを酌んで納得してほしい』と書き残されていたら、受け取る側の気持ちも変わってくるでしょう。
 税金の世界は、ほんのちょっと取り扱いを誤ると大きく損をしてしまったり、わずかな工夫で物事がすんなり進んでいったりします。これらのことは毎週月曜日の無料法律税務相談所でもお話しできますし、「終活」に関するセミナーも定期的に開催しております。ぜひ一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。

今から終活セミナー
ワンパック相続

伏木栄太郎伏木栄太郎(ふせぎえいたろう)新宿総合会計事務所 税理士
「お年寄りの味方」を合言葉にした税務相談は、高齢者にとって、丁寧でわかり易いと好評である。

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