コラム

今だからこそわかること、できることがある 老いには夢がある【6】

私も後期高齢者の仲間入りをしましたが、なぜか寂しさはなく、これからの人生、ますます何かができるという気がしてなりません。
老いることは、辛い、寂しいとよく聴きますが、この年でなければできないことが、たくさんあるように思います。「老い」は、私たちの心の持ちようと行動次第で、優しくも怖くもなります。何をすれば、より素晴らしい日々を過ごせるか、一緒に考えて、実行していきましょう。

高齢者施設へ訪問したり、ご高齢の方々とお付き合いする中で、元気に自分らしく生きるためには何が必要か、また周りの人々とどのように付き合えばいきいきと日々を過ごすことができるのか、考えてみました。

❶社会から見放されていないという「安心感」

高齢期で体力や認知力が衰えた方々を見ていると、社会や人々に「見放されていない」と感じているときは、安心感に満たされ、会話も弾んでいます。周囲との一体感、役割がある、自分は必要とされている、そういったことを感じられると、こころも体も生き返ったような気持ちになるようです。これは「自分は社会から見放されていない」という「安心感」ではないでしょうか。体力や認知力の衰えは、本人が一番よくわかっていることです。それに応じた役割は、社会の中に必ずあると思います。しかし、一人では思いつかないこと、実行に移せないことなどが多々あります。そういうときは一人で閉じこもらずに、地域で自分を活かせる場を探し、周囲の人々とたくさん関わることが第一歩です。小さなことでも何かの役割があれば、心が満たされることと思います。

❷大切な人がいるということ

一人ぼっちではない、自分を大切に思ってくれる人がいる、そう思えれば嬉しくて、生きがいを感じるのではないでしょうか。 大切な存在がある人は、こちらの「こんにちは」「お元気ですか」の挨拶にも素晴らしい笑顔で応えてくれます。心が豊かになっている証拠です。まちでよく見かける夫婦の光景に、夫もしくは妻が、相手に話しかける際に常に命令口調だったり、ぞんざいな言葉が先に出ているのを見ると、長年の連れ添いからなったものかもしれませんが、会話は相手を思いやりながら交わしたいものだと感じます。まずはひと呼吸入れて、言葉を受け取る側の気持ちを考えてから話しかけてみませんか。そして、あなたにとっても相手にとっても、かけがえのない関係をつくっていきましょう。

❸そばにいてくれる人がいるということ

高齢期には、理由のわからない寂しさがあるものです。そのようなとき、誰かがそばに付いていると思えれば、寂しさは安心感に変わります。夫婦で生活している方は、お互いに会話などを通じて寂しさは和らぎますが、そのためには長年の協力や日ごろの会話が大切です。気付いた今からでも遅くありません。何ごとも話し合い、買い物は一緒に行き、食事の相談をして、時々は楽しく外食をするなど、いつも行動を共にすることです。一人暮らしの方は、寂しいときがあるかもしれません。可能な限り外に出て、四季折々の自然に触れてみましょう。また多くの友人を持つことも大切ですが、高齢期になってから新たな友人を持つことは、なかなか難しいかもしれません。これまでの人生で得た古き良き友人達を、大切にしてください。新たに友人をつくりたいと思ったときは、地域のグループや公共のイベントに参加することで、共通の趣味を持った人や悩みを聴いてくれる人など、新しい人間関係が得られるかもしれません。

❹わかるように話してくれる人がいる

最近、インターネットや若者の間で流行している言葉が多くなり、私も理解できない言葉が多くあります。高齢になると理解するのに時間がかかる上、それに対する判断も遅くなってきます。しかし、ひとたび会話の仲間に入ることができたなら、立派な意見を持っています。ある高齢者から聞いた話ですが、用事があって役所に電話すると、「ホームページを見てください」「メールで申し込んでください」などと言われ、パソコンに不慣れな者にとっては「それでおしまい」という気持ちになるそうです。確かに、パソコンはもちろんファックスさえ持っていない、持っていても使い方がわからない、という方はたくさんいます。そういう人達にもわかるように話したり、物事をできるように導いてくれる人がいたら、シニアの世界はぐんと広がるのです。 年長者のペースに合わせて、寄り添ってくれる家族や友人を持つと、現代社会から取り残されることなく、人生を楽しむことができると思います。

人は年を取ると、体に悪いところや不具合が出てきます。しかし、たとえ体力や認知力が衰えてきたと感じていても、自分に何かできることがあれば人々の役に立ちたい、年を取ってもいきいきと暮らしたい、そう考えています。その思いを大切にして、積極的に行動に移してみませんか。どんな小さなことでも良いのです。今の自分にできる何かを見つけ、自分も周りの人も笑顔にできれば、こんなに素晴らしい高齢期の過ごし方はないと思います。

岡島貞雄さん岡島貞雄(おかじまさだお)
シニアライフアドバイザー
ふるさとひょうご創生塾(6期生)
高齢者・認知症・老人施設・こころの問題等々の相談、成年後見制度普及活動に取り組む

 

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