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シニアは多病息災があたり前? ! 小さな幸せを感じる生活習慣で幸福寿命を延ばそう

幸福寿命を延ばそう

「健康寿命」の延伸は目的を達成するために

「恥多き余生をおくりたくない」という思いは、高齢者皆同じです。
 定年を機に私は、残された自分の時間をどう使うか、真剣に考えました。ただ一度の人生。老後を第2の成長期と捉え、「サクセスフルエイジング」(すこやかな老後)をめざし、人生の卒業式である「死」までに、自分を高めることにしました。そのためには、日々の生涯学習により自分を磨くことに専念すべきだと考えました。
 そして、その目標達成には健康が必要ですから、いかにして「健康寿命」を延伸するかを最大の課題としました。ただし、健康長寿はあくまで人生の目的を達成するための手段であり、それ自身が目的ではありません。
 五木寛之氏も著書で「健康という病 健康を過度に気遣うことは、深刻な病気である」と憂いています。世の中あげての健康ブームは良いことですが、「健康オタク」は感心した状態とはいえません。行き過ぎて健康情報に振り回されないことが大切です。
 まずは生活習慣の改善が基本です。できることを無理なく続けましょう。

生活習慣の改善で健康寿命を延ばそう

「人は血管とともに老いる」といわれますが、食べ過ぎ、飲み過ぎ、運動不足、ストレス、喫煙などは生活習慣病の原因となり、血管の老化を早めます。このような好ましくない生活習慣が老化を促進しますので、生活習慣にはとくに注意を払わなければなりません。 
 老化を予防するための生活習慣としては、毎日バランスの良い食事を心掛けて「低栄養」に注意すること、そして、食事と並んで重要なのが「適度な運動」です。
 筋肉は使わなければ廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)を起こし衰えますし、使い過ぎると壊れてしまいます。しかし、適度に使い続けることができれば、衰えを遠ざけることができます。
 運動をするうえで大切なことは、日常の活動よりも少し高めの負荷をかけることです。運動の効果は可逆的で、運動をやめると、どうなるかわかりませんのいったん獲得した効果も消失してしまいます。運動に「レガシー効果」(遺産効果)は期待できず、継続して行うことが大切です。
 またストレスを上手に解消して精神の安定と充実をはかり、日々の生活を楽しもうとする前向きな姿勢も大切です。高齢期は心身の不調をきたしやすく、気分が落ち込みやすいものです。何かにつけ悩みが多くなり、それをうまく解消できないと、うつ状態や認知症になりやすくなります。
 悩みの究極的解消法は、解決できない悩みは無理に解決しようとせず、「受容」することです。未来はどうなるかわかりませんので、あくせくせず、人事を尽くして天命を待つ気持ちで生きるべきです。 人の幸・不幸は「心の持ちよう」で、考え方次第でどのようにでもなる、ということを心に刻むことも大切です。

予期せぬ延命に感謝して

 私自身の過去を振り返ってみますと、長年C型慢性肝炎を患っていましたので、肝硬変、次いで肝がんという自然経過で、65歳の定年まで生きることはできないだろうと覚悟を決めていましたが、インターフェロンのおかげか、幸い慢性肝炎も治癒近くまで回復しました。その後80歳を過ぎて、心筋梗塞(しんきんこうそく)、それに続く脳塞栓を発症し、2度の入院を経験しました。それでも医学の進歩と生活習慣の改善のおかげで、退院後も気力を失わずに生きてこられました。
 年を重ねれば、誰でも少なからず体に不具合が出てくるものです。 
 現在は「多病息災」にて、執筆や講演活動をさせていただいております。

小さな利他が幸福寿命を延ばす

「利他」というお釈迦さんの教えがあります。人生は、仏教でいうところの「因果応報」といえます。 
 私たちの心の中にはもともと、自分だけが良ければいいと考える利己心と、他が良かれと考える利他の心の両方が存在します。人は善い行いをしたとき、清々しい気持ちになります。お世話できた喜びはお金では買えないもので、喜んでいる人を見ると、自分も幸せを感じるものです。その点、ボランティア活動は自分にできることから始められる、とても身近な利他行為です。いまできる小さな利他の行いを、少しずつでも実行していきたいものです。
 実業家で成功した人は、異口同音に「人のために役立つことをする」と言い、それを考えています。
 見返りを期待するgive and take ではなく、期待しないで見返りを得るgive and given が大切です。どんなに小さなことでも、人を幸せにすることが、幸せを感じることにつながるのだと思います。小さな幸せを感じる習慣のない人は、大きな幸せを手に入れても、幸せを感じることが難しいかもしれません。
 健康寿命とともに、幸福寿命も延ばしたいものですね。

 

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